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2012年8月31日金曜日

「雪と珊瑚と」


梨木香歩さんの「雪と珊瑚と」を読みました。

「雪と珊瑚と」

梨木香歩 著
2012年4月初版
角川書店

珊瑚、21歳。
生れたばかりの子どもをかかえて
途方に暮れるシングルマザー。
そんな中、差しのべられた
滋味ある言葉や温かいスープに、
生きる力が息を吹き返してゆくー。
(本の帯より・・)


以前にもブログに書きましたが、梨木香歩さんは大好きで、数少ない新刊で買って読む作家さんです。
西の魔女以来、登場人物の「おばあちゃん」は私の理想です。
今回も、元修道女の「くららさん」が素敵でした。

小川糸さんの「食堂かたつむり」に少しだけ設定が似ていて、主人公の珊瑚が周りに助けられながら、新鮮な野菜をふんだんに使ったお惣菜と珈琲のお店を作るお話です。
(まとめたら、ちょっと違うなぁ。)
生れたばかりの子供雪ちゃんの時々の成長とお店作りに奮闘しながら子供と共に成長してゆく母親珊瑚のお話かな。

本の主題とは離れたところで、今の自分に当てはまってしまった台詞があったので、ちょっと覚書。

「自分の生き方と、経済を、もっとはっきり言えば、金勘定を、どう折り合わせていくか、ってことがぎくしゃくしてるんです。そのうち、はっきりした指針みたいなものができて、割り切って考えられるようになれば楽なんでしょうけど。・・・・略・・・」(P177 珊瑚の台詞) 

「若い頃は、なんか、恋愛とかに費やす時間がもったいないって思えたんです。もっとじっくり、いろんなことを考えたり本を読んだりしたかった。結婚してしまえば、そういうことに煩わされなくなる、って思って、そのとき一番私を必要としていそうな人と結婚したわけです。一人の人間だけでも何とか救うことができるんじゃないかって。実に不埒な考えでしたね。結婚したら結婚したで、恋愛に取られる時間以上の時間をまた取られて・・・」(P197 くららの台詞)

他にも身近に感じる台詞が多々あるのですが、一文のみ切り取ってしまえば何のことかわかりませんね。
個人的に感情移入してしまいました。
(つまり、今現在の自分が、金勘定がうまくいかなくて迷っているので(自分の理想に経済力がついていかない)・・・
あっ、くららさんの結婚と私の結婚はちょっと違いますけれど、若い時の生意気さは共通するかな・・)

まったくまとまらない文章になりましたが、好きな本でした。

2012年8月30日木曜日

写真



資料用の花の写真を探していて、3~4年前の不思議な写真をみつけました。

娘がトイカメラに凝っていた頃の写真かな。
アナログカメラでレンズを変えてとった写真かな。
デジカメもオートフォーカスに固定している私なので、何度説明されてもわからないのですが、アナログで、ピントも自分で合わせて、撮った写真です。
魚眼レンズ・・・。多分・・・。
しっかりピントあっていないけれど、そっと人の(猫の)秘密を盗み見するような雰囲気で、おもしろい。


さてさて、今日の猫さんは・・・

えさ皿を抱えるヨナ





扇風機枕が定位置のヒナ

レンズで実態よりゆがんでいるのを考慮しても、初めの写真に比べて、なんともふてぶてしい。
ヒナさんは行儀の悪さを誇張した構図・・・。(もうちょっとやせてるよ)
ヨナさんは太さを誇張していません・・・。(実物大のお腹)

2012年8月29日水曜日

余裕がなくなると

最近、糸井重里さんのブログにはまっています。

「ほぼ日刊イトイ新聞」今日のダーリン
http://www.1101.com/home.html

昔からあの飄々とした感じが好きで、ブログをみつけてから、しょっちゅう覗いています。
毎日更新されていて、毎日何かをみつけていられますね。
目の付け所が違う。
普段なにげなく見過ごしたり通り過ぎたりしてしまうことに、視線がとどまるようです。
犬の視点からみたコメントも写真も、すごいなぁ。

今日の文章の中に

・・・・ぼくは毎年、新年に、
「人の悪口を言わない」とこころに決めています。
でも、これは、ときどき破られています。
・・・・ 

 とありました。  

今日のポイントはその部分とは違うのですが、気になって・・。  
余裕がなくなると、ついつい必要以上に自分以外のものに目が行って、悪口言ったり、批判したり多くなっている気がします。
 ちょっとゆるく、広く、一呼吸置いて、・・。 
 文章に書くことによって、50%ぐらい「人の悪口を言わない」が軽減されることを期待して・・。

2012年8月28日火曜日

茶豆



新潟県から宅急便が届きました。
開けてみると、枝豆が入っていました。
「茶豆」という種類で、今だけの新潟特産らしいです。
袋を開けて、30cmぐらいある大皿に山盛りになりました。
下の写真は、半分です。
ぷりっと丸くて綺麗だなあ。
早速これから茹でて、あつあつをいただきます。

ホームページやブログを始めてから、まだお会いしたことないお友達が増えました。
もともと宣伝したりアピールするのは苦手なので、あまり網が広がっているわけではないのに、時々、細い細い糸を伝って来て下さいます。
この細い糸から新しい出会いがあって、少しずつ太く強度が増して親しくなる。本当にネットの力はすごいですね。

さて、素敵な贈り物はどんな味でしょう。

2012年8月27日月曜日

ミニチュア着物 地染め・水元



2枚続けてミニチュア着物を作りました。(1枚目が少し前に紹介した黒地酔芙蓉で今日のが2枚目)
衣桁に飾ることが目的のミニチュア着物は、縮小版着物の形をキャンバスに柄も大きく描きますが、人形に着せることが目的のミニチュア着物は、普通の着物同様着姿を意識します。(柄の配置が変わってくる)

今回は「ザ・着物」って感じで古典柄、柄も小さく、裾模様。
ちょっと写真では仕立てていないのでわかりずらいですが、友禅友禅しています。
地色はもう少し濃い目で赤みがかった紫。

人形に生地をあててみましたが、どこにでもある着物らしくて、思った以上におもしろくない。
古典柄はやっぱり難しいなぁ。普通すぎるとやぼったくなってしまいます。
牡丹とか菊とかやめて、黄色や赤や緑もなしにして、小さい白梅だけの方が粋だったかも・・。
裾にどーんと柄がくると、重々しくて・・・。
着ることは本当に難しい。

でも、この地色、写真ではあまり実物の色がでていないのですが、結構いい色で、余った染料ではぎれを染めました。
ついでに臙脂色系統の濃い目赤色も・・・。
どちらも適当に作ったわりにいい色に染まりました。
柄なし無地の方が素敵だったりして・・・。

2012年8月25日土曜日

古布で作ったミニチュア着物

以前ブログで紹介した古い着物をやっとミニチュアサイズ(身長約60cmの人形用)に仕立てました。

5月20日
http://sorakara11.blogspot.jp/2012/05/blog-post_3843.html
5月29日
http://sorakara11.blogspot.jp/2012/05/blog-post_29.html

 全体図
衣桁に掛けて前柄

家にある人形はだいたい40cm身長なので、着せると大きすぎて様になりません。
手持ちの衣桁も40cm~50cm用ぐらいで普通に掛けれなくて、ちょっと上の棒を浮かせてなんとかそれなりに写真に納まっています。

当初、40cmサイズにしようか迷ったのですが、40cm人形に着せるとせっかくの柄が隠れてしまうので、いつか我が家にやってくるだろう未知の60cm人形用に・・・。
柄もなんとか合わせて、それっぽく。

古い生地でやけて色が変色している部分もありますが、存在感が新品とは違いますね。
それにしても、この着物に手間かけてしまったなぁ。
手を加える価値があったのかどうか疑問は残りますが、まぁ、いいか。



 おまけ画像
なんとなく立ち寄ったパン屋さんで見つけた動物パン。
ミニサイズのクリームパンで、ついつい衝動買い。

2012年8月24日金曜日

予防接種

1年に1回、猫の予防接種の案内葉書が届きます。

この時だけ、ほこりをかぶった猫用キャリーが出動。
毎年のことなのに、学習しないうちの猫は、箱やらかばん・狭いところ大好きで、楽しそうに入ったり出たり・・・。

気が付いたらキャリーの中に閉じ込められ、外へ、車へ・・・。
車に乗ったあたりから、黒猫ヨナちゃんは、高くかぼそい声で「にゃあー」と一鳴き。不安げな声。
エンジンかけて、ゆるゆる車を動かすと、白猫ヒナちゃんが大きな声で「にゃああー、にゃああー」パニックになってずーっとなさけなく鳴いています。(ヒナの方が低い声)
ヒナの大声にいつもヨナは黙ってしまいます。

動物病院で、
「ヒナちゃん、去年より100g増えたね」 3.7kg。
そして、注射。
「ヨナちゃん。・・・あーあー。これ以上増えたらまずいかも・・・」7.68㎏(去年よりきっと400~500g増)
「食事量を決めて、ダイエットしてください・・」
そして、注射。

帰りの車の中でも、ヒナさんパニック。
本当に車が大嫌い。


さてさて、この変な写真は・・・

京都のお土産のお面が来てから、息子が時々、気が付いたら被っています。
その姿が変でおかしくて、写真に撮りたい。
でも、シャイなM君は、写真嫌いで、絶対撮らせてくれない。(撮りたいのにぃー)
しつこく、「撮らせて、撮らせて」って言うと、いつの間にか黒猫ヨナさんがお面を被っていました。
これも、すごく変だから、ありかなぁって、パチリ。

2012年8月22日水曜日

黒色 ミニチュア着物

少し前、黒留袖の彩色を終えました。
今回、お仕事ではなくて個人用だったので、失敗してもいいかなと、やりたい放題。地色の黒と柄色の間を自分でぼかしたくて(下仕事)、染屋さんから黒色染料を少しわけてもらいました。

黒は特殊な色で、彩色の時に使う酸性染料では、黒留袖地色の重々しい黒は出ません。

古い着物・汚れやしみなどがとれない着物は、一度抜染(ばっせん・・・色を抜くこと)して白地に戻し、別の色を染めることがあります。
普通の染料だとこの染め替えができるのですが、黒は色が綺麗に抜けないので、染め替えができません。

普段は手元にない黒い染料。
下仕事を終えて、少し残りました。
その残った染料で、ミニチュア着物を1枚、黒い地色に・・・。



柄のアップ

最近仕上げた染帯の酔芙蓉の柄を適当に小さくして、派手な色を入れず、「渋かっこいい」を目標に・・・。

着物の形に仕立て上げると、柄がどんな風になっているのかわかるのですが、まだ生地状態なので、ばらついてわかりませんね。

黒い地色を染める時、大きめの刷毛で大胆に染めていけばいいのですが、黒用の刷毛なんて持っていないし、染料が足りなくなるんじゃないかとひやひやしながらだったので、古い彩色筆で、ちまちまと染めていきました。
慣れない黒を小さな筆でぬるのは、無謀だったかなぁ。
蒸して、水元して、仕上がってみると、どうも筆跡がムラムラになって見えます。
まあ、ミニチュアで仕立ててしまえば目立たないかな。
人形に着せてしまえばまったくわからなくなるでしょう。

黒い地色は、とても強い色で、きゅっと柄が引き締まります。
また次はいつ楽しめるだろうか。

2012年8月21日火曜日

クレイジーホース・パリ 夜の宝石たち

先週、ドキュメンタリー映画「クレイジーホース・パリ 夜の宝石たち」を観ました。




映画のパンフより

パリの3大ナイトスポット、モンマルトルの「ムーランルージュ」・シャンゼリゼの「リド」・ジョルジュ サンク通りにある「クレイジーホース」

1951年にアラン・ベルナルダンによって創業されたクレイジーホースは、ステージ上で繰り広げられる、女性の肉体の崇高なまでの美しさを追求したヌードショーが呼び物です。(解説より・・)

とにかく、お尻が丸い。
ヌードダンサーに水玉やヒョウ柄の照明をあてて、1枚のデザイン画のような演出。
プロの妥協しないこだわり。
キュートで可愛くてとがってる。
実際のショーを観たくなりました。

それしても、オリンピック選手の無駄のない筋肉と、このダンサーたちのバービー人形のような体型と、この夏は、「鍛えられた身体」を真正面から凝視した気がします。
(わが身は正視できないけれど・・・)

映画館を出てから、3Dでもないのに目が異常に疲れていて、しばらく焦点が合いませんでした。
思っている以上に照明による画面のコントラストがきつい映像だったようです。

2012年8月20日月曜日

1年の長さ

少し長いお盆休みになってしまいました。
例年、お盆とお正月は、実家の大阪に帰っているのですが、今年はなんだか疲れていて、帰省しませんでした。
やりたいことやすべきことはそれなりにあるのに、気持ちや体力がついていかない。
それで、しっかり眠って何も考えずに、たっぷりと充電にあてました。
そろそろ復活しなければ・・・。

慣れないブログを始めて、1年が過ぎました。
長かったのか短かったのか、よくわかりません。
ブログを始めることによって知り合った人や、文章にすることによって明確になった事など、少しなりとも新鮮な発見がありました。
こんな感じでのんびりと、自分探しなどしながら続けていければいいなと思っています。
最近、思考停止しがちな脳に刺激を与えて、面倒なことから逃げないように、とりあえず1年たって、それを目標にしようかな。




友人がきり絵を送ってくれました。
以前ブログに載せた写真を、季節を変えてきり絵にしたそうです。
http://sorakara11.blogspot.jp/2011/12/blog-post_08.html


4月末にした個展の会場「凛凛」さんへ行く小路の写真です。

緑の木の枝がゆったり上に伸び、この先に何があるのか、誘っているようです。

何気ない写真がインスピレーションを生んで、こんなふうに1枚の形になるのがうれしいですね。ありがとう。

うまいとか下手とか、技術的に優れているとか、すごく大事なことですが、私は作品からうける、作者の意図や想い、楽しさや好き、強い感情に魅かれてしまいます。
制作する上で、なによりもそういった想いを大切に、丁寧に作りたいなぁと思います。
そして、ひとりよがりにならずに、自分の感情が見る人に伝われば、作り手冥利につきますね。

2012年8月11日土曜日

お盆休み

世の中はどうも今日あたりからお盆休みらしいですね。

最近、曜日感覚が狂っていて、まだ10日ぐらいだから、盆休みは来週の感覚でいました。

昨日、彩色が終わった反物を染屋さんに持って行って、染めの依頼をしました。
ちょっと自分で下仕事がしたかったので、普段なら染屋さんにお願いする糊伏せ(中埋め・・・専門用語なのでなんのことかちょっとわからないですね)をしたため、糊が乾燥しすぎない程度に、早めの染めのお願いだったのです。
なんだか、いつもより歯切れが悪かったので、なぜかなぁっと思っていたのですが、よくよく考えれば、きっと、今日からお盆休みで1週間ぐらい、いろいろ止まってしまうんですね。
本当にすっかり忘れていた・・・・。
そういえば、少し前も、土曜日で染屋さんにもって行こうとしたら、祭日だったことがあったなぁ。
どうも、しっかり注意していなければ、世の中の時間枠から外れ気味です。(反省・・)

そんなわけで(理由になっていない)、ちょっと1週間ほど、ブログお休みします。

2012年8月10日金曜日

8月の柄 モチーフ小物  その2

立秋を過ぎてから、まだ残暑は厳しいものの、朝晩が少し涼しくなってきました。
ちょっと夏バテ気味だったので、熱帯夜から解放されるのはありがたいです。

少し時間が空きましたが、8月のモチーフの残りをまとめます。

秋の七草

「萩の花 尾花葛花 なでしこが花 をみなえし また藤袴 あさがほの花」
山上憶良(万葉集)

「尾花」はススキで、「あさがほの花」は桔梗です。

秋草模様・・・秋の草花の総称
秋の七草に朝顔・竜胆・菊などを加えた中から数種を自由に取り合わせ、「月」・「虫籠」・「露」等を組み合わせて用いる。


萩(はぎ)

萩は山野に自生し、紅紫色や白の小さい花をたくさんつける。
「萩」といえば、山萩をさす。
秋草模様の中に入ると秋に使い、萩だけでは、夏物になる。(8月の模様)


開花時期は、 6月中頃~10月
花は豆のような蝶形花。

秋の十五夜(満月の夜)にススキやお団子といっしょに縁側に置いてお供えする。
あんこもちの「おはぎ」と「ぼたもち」は同じもので、春のお彼岸に供える時は「牡丹」の花にちなんで、「ぼたもち」と呼び、秋のお彼岸に供えるときは「萩」の花にちなんで「おはぎ」と呼ぶ。

別名・・・「庭見草(にわみぐさ)」 「野守草(のもりぐさ)」 「初見草(はつみぐさ)」

花言葉・・・柔軟な精神


尾花(おばな)・・薄(すすき)


薄(すすき)は、「芒」とも書く。
夏から秋にかけて、欠かせない模様。

別名
「尾花(おばな)」 ・・穂が出たものを尾花という。花穂が獣の尾に似ていることから。
「茅(かや)」・・・ 民家の茅葺き屋根(かやぶきやね)は、 薄などの茎や葉を用いて 葺(ふ)いた屋根。

花言葉は「心が通じる」


撫子(なでしこ)


鎌倉時代頃より調度や衣服に使われてきた。

開花時期、 6月~8月
縁がこまかく切れ込む。

「河原撫子(かわらなでしこ)」・・河原に生えるとは限らないず、野、山、高原どこででも見かける。
どちらかというと日当たりのよい草原・・。

中国から平安時代に渡来した、 唐撫子(からなでしこ:石竹)に対して、 在来種を大和撫子(やまとなでしこ)と呼ぶ。
日本女性の美称によく使われる。


・花言葉は「長く続く愛情」(美女撫子) 「貞節」(河原撫子)



桔梗(ききょう)

開花時期は、 6月~8月中頃

紫または白の、美しい花。
昔から武士に好まれたようで、家紋に取り入れられる。
江戸城には「ききょうの間」や 「桔梗門」の名前がある。
花言葉は「清楚、気品」(桔梗)



蜻蛉(とんぼ)

日本の古名を「秋津島(あきつしま)」という。・・・蜻蛉の古名が秋津・・・
蜻蛉は、古くから身近な生物として親しまれる。
別名を「勝虫(かちむし)」と言い、前にしか進まないところから「不退転の精神」を表すとして武家に好まれ、武具に描かれたり家紋に用いられたりした。

「蜻蛉絣(とんぼがすり)」
絣柄のひとつで、蜻蛉の姿をそのまま、または小さく簡潔に図案化して織り出したもの。
明治に入ってからは寝具の柄にも使われる。
久留米絣などに使われる。

玉虫(たまむし)
玉虫の翅は見る角度によっと輝きや色が変化し、いつまでも退色しないことから調度や装飾品などに用いられた。
玉虫の翅を箪笥や長持に入れておくと、衣装が増えるという言い伝えがある。

天道虫(てんとうむし)
別名・・「瓢虫」 「紅娘」

蝙蝠(こうもり)
蝙蝠の蝙の字が「福」に通じることから、吉祥文。
西洋ではドラキュラとイソップの影響で悪い印象があるが、東洋では吉報を運ぶ動物。

2012年8月7日火曜日

梅ちゃんの打掛

8月の柄の続きをまとめようと思ったのですが、ちょっと時間がないので、今日は、テレビの話題。

朝の連ドラ「梅ちゃん先生」、今日は結婚式でした。

堀北真希 ちゃんの黒の打掛はアンティークでとても似合っていました。
(綺麗な人は何を着ても似合うのかな)
松や御所車、背に御簾もあったかな、典型的な古典柄、黒地に大きな柄がぼんぼんと全体にありました。
たぶん、着物だけ衣桁に飾ってると、素敵な柄に見えない気がしますが、着姿は雰囲気があります。
古典柄のすごいところで、大きな柄のすごいところです。
飾っていると、大きな柄は派手に感じるのに、着てみると一つ一つの柄がはっきりわからなくて、色が全体に散って、そんなに派手な感じはせず粋になります。
(実は、「柄を綺麗にはっきり見せたい」と柄の形にこだわっていた時には、この古典柄の着姿のすごさってわからなかったのです。今でも十分にはわかっていないかもしれませんが・・・)

アンティークな着物は、思っている以上に古くさくなくて、むしろどっしりした感じがいい雰囲気をかもしだします。

テレビ画面にじぃーっと見入ってしまいました。

黒留袖の紋が、みんなバラバラだったなぁ。
何種類あったんだろう。
お父さんが橘で、桐・木瓜・柏・・・・。


ついつい、職業柄、ストーリーよりも着物ばかりチェックしてしまいます。

着物はもっと自由に楽しめばいいといつも思っているのですが、このチェックの仕方は、口うるさい親戚のおばさん目線ですね・・・。

2012年8月5日日曜日

8月の柄・モチーフ小物 その1

暑い日が続いていて、さすがに疲れています。(暑いの苦手)
やりたいことがいっぱいあるのに、身体がついていかない。
早く涼しくならないかなぁ。

8月の柄をまとめます。
いつものように、「おでかけ着物歳時記」秋月洋子著・
「着物文様図鑑」
その他 参照


8月の柄

鈴虫・虫籠(むしかご)・茄子(なす)・向日葵(ひまわり)・芙蓉(ふよう)・芭蕉(ばしょう)・鶏頭(けいとう)・鳳仙花(ほうせんか)・八つ手(やつで)・夏野菜・枝豆
秋の七草(萩・薄・桔梗・撫子・女郎花・葛・藤袴)
蜻蛉(とんぼ)・玉虫(たまむし)・天道虫(てんとうむし)・蝙蝠(こうもり)
盆踊り・夏の和歌・夏の雪

茄子(なす)



茄子は初夢の「一富士二鷹三茄子子」と言われるように縁起物とされる。
着物では、江戸後期の絵絣などに使われ、庶民的な味が好まれた。

帯留めなどま小物に、茄子や鈴虫など使えばお洒落だなぁ。
夏帯に虫籠や鈴虫の柄もいいかも・・。



向日葵(ひまわり)



健康的で夏らしい花の代表だが、江戸時代初めて日本に伝わった時は、「丈菊(じょうぎく)」・・・一丈(約3メートル)にもなる菊・・・と呼ばれあまり好まれなかった。

石川県の内灘に、毎年ひまわりの迷路が作られます。
子供達が小さい時、毎年、暑い中ひまわりの中で遊んで、ソフトクリームを食べ、内灘海岸に行きました。
最近はクーラーのきいた部屋から出る事無く、海に行くこともなくなったなぁ。



 芭蕉(ばしょう)

中国原産の芭蕉は、高さが4mにもなり、鑑賞用として好まれる。
葉ぶりのよさから、紅型や夏帯の柄に用いられる。
紋としては、上記以外にも、芭蕉巴・抱き芭蕉などあり。
沖縄の芭蕉布は、張りがあって風通しがよく、夏の着物や帯に使われる。


鶏頭(けいとう)



鶏頭文
右・・・名物裂(めいぶつぎれ)鶏頭金襴

鶏頭は夏から秋にかけて赤や黄色の小さな花をたくさんつけ、形が鶏のとさかに似ているところからその名がついた。
中国渡来の名物裂(めいぶつぎれ)「鶏頭金襴」は格調高い美しさで知られている。
現代でも帯の模様に織られている。

名物裂とは、茶道具として掛物・茶入・茶碗などに名物が発生するのに伴い、裂(きれ)にも名物が成立したもの。



酒井抱一「四季花鳥図巻」
葡萄・鶏頭・芙蓉・蓼・朝顔等の夏花




2012年8月3日金曜日

新しい才能

娘が大阪のライブハウスで観て来た、「おおたえみり」さんのDVDをアマゾンで買いました。

セカイの皆さんヘ/集合体(DVD+CDSingle)

おおたえみり



1992年生まれの19歳。
8月1日 にメジャーデビューしたばかり(?らしい)

ビョークに似た風貌で、矢野顕子に似た硬質の声に少しエキセントリックなピアノ。
不思議で独特な世界観に引き込まれてしまいました。

どんな形で活動していくのか、娘の話によると、無理に笑わない、比較的無愛想なパフォーマンスらしい。

わかり易い言葉が氾濫している中で、こういった難解なとがった才能も生き残って欲しい、成長して欲しいと切実に思います。(きっと、若い感性でしか出せないものだから・・)

2012年8月1日水曜日

可愛い訪問者

8月になりました。
いつの間に7月が消えてしまったのか、暑くてぐだぐだしている間に、過ぎてしまいました。


ちょっと時間がなくて、「柄」についての整理が出来ていないので、今日は、庭に来てくれたちょっと可愛いやつの写真をアップします。

3cmもないバッタ

ちょっと羽が欠けている蝶


写真に写っている千日紅は、1cmぐらいのまだ小さい花です。

小さいバッタと蝶。
カメラを向けても逃げないで、少し揺らして邪魔してもすぐに戻ってきました。

最近、花に水をやっていると、びっくりしたバッタや蛙が数匹飛び出してきます。