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2012年1月31日火曜日

またまた雪


また雪の話題です。北陸の冬は仕方ないですね。
昨日、歩道はだいぶ融けていたので、今日20cmぐらい積もっても、まだやわらかくふわふわしていました。
それでも、駐車場と玄関と、雪かきは一苦労。


 家の前の踏み切り 朝の風景
車道は融雪がついているので、まだまし。


 軒下のつらら

 裏の凍った用水

 白い雪のアーチ

綺麗に形作られた木は、雪までまん丸

雪の日に、車を出すのは憂鬱だけれど、
一面真っ白な風景は、まぶしくて、
ちょっとだけテンションが上がる。




2012年1月30日月曜日

バラのデザイン

昨日の半襟デザインで、刺繍のバラの図柄がありました。
今日は、スクラップ帳の中から、少しバラのデザインを紹介します。


ジャック・ラフォンの装丁

どの雑誌のスクラップかわかりません。
「バラ物語」のための装丁。
ジャック・ラフォンは、工芸一家ラフォン家の家長、と書かれています。
このバラの形が気に入ったのですが、こんな立派な装丁の本を手にしてみたいなぁ。
職人さん(工芸作家さん)のすごいこだわりの手仕事ですよね。




上2枚 セギー「花の装飾文様」の中からバラのデザイン

アール・ヌーボーからアール・デコの時代のデザイン。


バラは、優雅な花の形はもちろん素敵ですが、シャンプー・洗剤・入浴剤・・・
ついついバラの香りを選んでしまいます。

2012年1月29日日曜日

竹久夢二のデザイン

金沢の東山茶屋街に、「くるみや」さんというお店があります。
竹久夢二の絵葉書やてぬぐい、便箋に封筒、トートバッグなどなど、欲しくなるものをたくさんそろえています。


 少し前に買ったてぬぐい(夢二の図柄ではないと思います。どんぐりはどうかな?)
最近は、ハンカチよりも大判のこのてぬぐいを愛用しています。

レターセット


上の写真のもとになる下図を画集の中からみつけました。


「夢二美術館  港屋絵草紙店」 
1985年  学習研究社発行

この本の中から、「半襟図案」を抜き出します。


 左  小鳥A
右  いちょう

上のレターセットの図柄は、このいちょうですね。

 左  玉椿
右  樫の実

左  ばら
右  ぐびじん草

以前は、夢二はそんなに好きではありませんでした。
なんとなく甘ったるくて、雑な気がして・・・。
「好きじゃない」から、「あれ、なかなかいいなあ」に変わり、いつも図案に悩まされている今は、「すごいなぁ」です。
本当にすごいなぁ。

2012年1月28日土曜日

季刊 装飾デザイン 創刊号


昨日紹介しました雑誌 「季刊 装飾デザイン」 の創刊号です。


季刊 装飾デザイン 白夜の国ノルウェーの染織
学習研究社 1982年発行

ノルウェー染織特集の巻頭に、フリダ・ハンセンの織物が取り上げられています。

フリダ・ハンセン
19世紀末から20世紀初めにかけて創作生活を送った女流織物作家。
やわらかい色調を基本に、強烈なアクセントを付け加え、物語性の強い独自の世界を織り出す。アール・ヌーボー派。
つづれ織(タペストリー)の一種で、ノルウェー産の毛足の長いウールを染めたものを材料に、経糸(たていと)には麻か木綿の太い糸を用いる。


バラの園にて 1904年 タペストリー
ドランメンス博物館

 センペル・バデンテス 1905年 タペストリー

常に進んできた
憩うこと無く
生まれ、この世に生き
永遠の生に入るまで。
おお主よ。
(タペストリー左下部分に織り込まれた詩)


サロメの踊り 部分  1900年 タペストリー
チューリッヒ工芸美術館


 とんぼの踊り 1901年 タペストリー
ストックホルム北欧博物館


バラのデザイン下絵 3種


その他、ノルウェーの素敵な作家さんの紹介、アール・ヌーヴォーの特集など、創刊号は盛りだくさんです。
雑誌の創刊号は、力が入っていて、勢いがあって、おもしろいですね。

2012年1月27日金曜日

アール・デコのファッション画

レンデッケ「ファッション・プレート」
オーストリア工芸美術館所蔵

季刊装飾デザイン21 世紀末ウィーンのデザイン「ウィーン工房」
1987年 学習研究社発行

ウィーン工房
(1903~1932年)
世紀末の芸術運動分離派から派生した工芸集団。
総合的な芸術家として、さまざまなデザイナーが活躍。約200人
建築・室内装飾・テーブルウェア・ドレス・モード・・・。






「ガゼット・デュ・ボン・トン」
「アール・グー・ボーテ」
(ファーツション誌の挿絵)


季刊装飾デザイン2 アール・デコ装飾の世界 (フランスのモダン・デザイン)
1982年 学習研究社発行

「ガゼット・デュ・ボン・トン」(上品な新聞)
アール・デコのファッションをリードしたモード誌

「アール・グー・ボーテ」(芸術・趣味・美)
風俗の中でファッションを見せるモード誌

1920年代の服飾雑誌2誌。(上の画像は2誌が混ざっています)
この雑誌は、大正末期から昭和初期にかけての日本の雑誌「婦人クラブ」に影響を与えています。



服飾史は詳しくないのでよくわかりませんが、NHKの「カーネーション」の時代(戦前)ですね。
着物文化の中で、こういったファッション画は、すごく目新しく、新鮮に映ったことでしょう。
時代を超えて、絵として美しい。

装飾デザインは季刊誌でしたが(30冊ぐらい出版されたかな)、時間を置いて、繰り返し見る雑誌です。
その時々の興味によって、見る視点が変わります。




2012年1月26日木曜日

かわいい雪持ちの木、でも、かわいくない

朝起きると30cmぐらい雪が積もっていました。
今朝は6時30分からゴミ当番で、まだ暗い中、あまり人の通っていないふわふわの雪の歩道をごぼりごぼりとゴム長靴の足跡をつけました。
雪だるまになりながら、ちょっと気持ちいい。
「ごぼる」という言い方は、金沢の方言? まさに、ごぼりながら歩いていました。

今日は用事があって、朝から車でおでかけ。
家を出る前に雪かきして、車を出して、暖気運転・・・。

いつもなら5分で国道8号線に出るのに、渋滞で35分かかりました。
8号線に入ったとたん、スリップ事故(?)の車2台とパトカーが止まっていて、ここでも渋滞。
融雪のない所は、圧雪のでこぼこ道でガタゴトハンドルを取られながら時速5キロから20キロ運転。
融雪のある所は、水の中を走るように左右に水の壁を作りながらの運転。
普段30分足らずで着くところ、1時間40分もかかりました。

2~3件用事を済ませて、昼前には、青空も時折見せながらの雪模様。少し歩道の雪も融け始めていました。



少し雪が融けると、やっぱり・・・、うちの前は屋根雪が落ちて悲惨な状態。

写真は左と中が、昼前に家に着いた時の玄関の様子です。
がんばって雪かきして、右の状態。(疲れたー)





 昼ごろ、雪が少し融けたむくげの木

早朝の雪持ちの木々は、とてもかわいくて、ふわふわしていました。
すこし融けると固まりになって、ふわふわ感はないけれど、やっぱりちょっとかわいい。



キンモクセイの木

ここまでどっさり積もっていると重くて枝がかわいそう。かわいくない。

金沢では、兼六園だけでなく、普通の庭にも雪つりがしてあるところが多くて、雪が積もると風情があります。(木の保護のため)
うちは、ここ何年も面倒で雪つりをしていません。ダメだなぁ。

明日の朝はどうなるでしょう。
また、1日雪かきかなぁ。
(夕刊によると、今日の金沢市内の積雪37cm)


2012年1月25日水曜日

三浦景生作品集

今日は染帯の下図を考えていました。
幾何学的な図形を組み合わせて、色を変え、帯のお太鼓部分に変化を与えようと意図したのですがどうもうまくいきません。

画面構成を意識しながら、なにか参考にならないかとモンドリアンの画集を見たり、帯のスクラップを見たり・・・。
そして、染織家の三浦景生(みうらかげお)さんの作品集に目がいったので、今日はそれを紹介します。



外箱 (2重の箱入りです)



うど  1984年

 牡丹 (左 1974年 右1973年)

 左 ほね貝とメロン 1994年
右 ほね貝とかりふらわー 1996年

「もののかたり」表紙絵 1995年


三浦景生作品集
1996年
求龍堂 出版


三浦景生(みうらかげお)(1916~)

京都芸術大学名誉教授、日展参与の染色家 。蠟染(ろうぞめ)、陶芸
身近な野菜などをモチーフとして、自然回帰の模様作り。



私はろうけつ染・ろう染はできないので、制作方法とかよくわからないのですが、野菜や花の形がいきいき動いてすごい。
いつも、デフォルメに感心しながら作品集を見ています。
今日は、背景の画面構成と、色の配色に目が行きました。

柔軟さと大胆さ・そして、細部の繊細さ、こんな発想はどこから出てくるのかなぁ。やっぱり、写生・デッサン・・・



2012年1月24日火曜日

アンティーク家具の存在感

昨日に引き続き、凛凛さんで撮った写真から素敵な家具を紹介します。





そこに在るだけで絵になる箪笥や椅子






古い家具はどっしりと重みがあって、綺麗ですね。
何を飾ってもさまになります。

箪笥の上にミニチュア着物や人形や、置かせてもらえそうなので、配置をいろいろと考えなければ・・・。

バランス感覚や、プロデュース能力や、美的センスが問われそう。
まだ少し先なので、いろいろゆっくり考えてみます。


2012年1月23日月曜日

「凛凛」さんでDM用写真撮影

4月後半に「凛凛」さんで、展示をすることになりました。
http://rinrin.jpn.com/top.html

昨日の日曜日、娘といっしょにDM用の写真を撮りに行きました。






昨日はお客さんが少なくて、2時間ほどお邪魔して、ゆっくりたくさん写真を撮らせていただきました。

写真やDM作りは娘に全部おまかせで、私は助手という名の小間使いです。

脚立を借りて上から撮ったり、角度を変えたり、光をうまく取り入れたり、素人ですがこだわりがあっていつも感心します。(結構、指示が細かくうるさい)

娘に限らず、真剣に集中している若い人の姿を見て思うこと。
最近、集中力が落ちてきているなぁとか、適当に妥協した物作りをしているなぁとか・・・。

そして、疑問に思うこと。
私が若かった時、本当に集中していたかなぁとか、しっかりこだわって作ってきたのだろうかとか・・・。

記憶は、自分の都合のいいように憶えていて、都合のいいように忘れていて、過去を思うたびに、美化していないか自信がもてなくなります。

とりあえず、自分の思いは横に置いて・・・
おもしろい写真が何枚か撮れたので、DMが出来上がるのが楽しみです。




2012年1月22日日曜日

「糸の詩」 森麗子作品集 2


表紙に書かれた詩

〈手づくり〉はあったかい。
そして なんて素朴な・・・・・
文明がとっても進んだら
〈手作り〉は忘れられてしまうだろうか・・・・・。
木が削られてー
信じられない美しい形ができる。
土が捏ねられー
やわらかい 親しみのある形が生れる。
糸が、布が、金属(かね)がー
人の手に触れると
其処で、
人と切っても切れない
心の通ったものになる。
〈手づくり〉の不思議な美しさが、
心に直に(じかに)迫ってくる。
〈手づくり〉は 生活の〈地〉に生れ、
心ゆたかな〈生活〉の中で、育ってゆく。

・・・・・後略・・・・・



「風が行く」


「風が行く」

市の中にいると
ビルの中にいると
風の事をすっかり忘れていることが多い
風が吹く風道には
原っぱや畑が多い
太陽も星も花も友達だ
そりゃ砂塵はいやだけど
風の唄や
風のささやきは愉しい
木の実がどの位みのったとか
となりの山に雪がやって来たとか
風の便りにはウソがない




「北国の早い春」

「北国の早い春」

風はまだつめたくても
早い春は岸によせてくる
昨日は花が一つ咲いた
今日はもう八つ開いてる
冬が長かっただけに
春は足ばやで
辺りが急に明るくなる
水はつめたいけれど
ほら
太陽はこんなにゆっくり
空を散歩している
春はたしかに
この手で触れられるばかりにやってくる
新鮮な感動が空にも地にも
満ち満ちている
シベリウスの
あのいくつかの調べが思い出される
こんな風景の中で
こんな歓びの中で自然が生れて来たのだ



春にはまだまだ早いけれど、今日は日中ぽかぽかと気持ちのいいお天気でした。
1週間 雨が降らず、このままお天気くずれなければいいのにと思っていましたが、明日から天気予報は雪だるまマークです。
あまり積もりませんように。

2012年1月21日土曜日

「糸の詩」 森麗子作品集



古本屋さんで衝動買いした刺繍作家さんの刺繍の詩画集を紹介します。

「糸の詩」森麗子作品集
昭和52年(1977)
雄鷄社  発行

森 麗子さん  1921年3月6日生まれの刺繍作家

購入したのは少し前なのですが、昨日に続いて古い本です。
森麗子さんという方がどのような方か知らないのですが、1921年生まれとすると、存命ならば、90歳ですね。
この本の発行時で、56歳。
感性が若くて、今見てもまったく古さを感じさせない新しさや生き生きした表情が作品や詩の中にあります。
こんな風にずっと手仕事続けていければいいなぁ。

「とりの遊ぶ枝間」

「とりの遊ぶ枝間」

実生の白樺
それも初代から数えて三代目が
二階の屋根を
越すほどになった
一階の窓から見ていると
唯太く育った幹と
何條かの枝が威勢よく
空に向っているのが見えるばかりだ
あとは
こんもりとした
緑の茂みからくる春や夏の気配が
辺にただよっているのを楽しんでいる
小鳥たちも
その枝間に遊ぶのがすきで
朝のひとときはことににぎやかに枝が揺れる
部屋の中からぼんやり眺めていても
小鳥の誰かと目があうと
胸がドキっとすることがある
あんなに小さな目なのに
生き生きと光っていて本当に可愛らしい
こうした無心な鳥との交流は
孤独な心のやり場でもあり
それは又
創作への情熱の一つの源泉ともなっている
私の心は
小鳥と共にリズミカルに枝間をとび
そこから無限の幻想に
進展してゆく



「魚が川をのぼるころ」

「魚が川をのぼるころ」

道ばたの草に
実が
つきはじめた
秋が何処からか一人
二人と来て立っている
川には
魚がのぼりはじめ
木立が
何となく淋しくなって来た
もみじするには早すぎて
花は
色あせて散っていった
アラスカコットンの綿花が白くなり
この辺には
もう
柳蘭の明るいピンクも
みられない


少し季節はずれの詩2編になってしまいました。
この本に載っている冬の詩は少なくて、春や秋が多いです。
写真はちょっとぶれて綺麗に撮れていませんが、繊細で綺麗な糸の線です。

明日、「手作り」への思いが書かれた表紙の詩を取り上げます。
ずいぶん以前に書かれた詩ですが、しっかり感情移入してしまいました。

2012年1月20日金曜日

談議所栄二さんの画集 染帯



「花」 加賀友禅 談議所栄二素描集
昭和51年 フジアート出版発行
限定800部


談議所栄二さん(1899~1974 明治32年~昭和49年)
加賀友禅の巨匠で、草花の繊細な描写が特徴。

談議所さんは大好きな作家さんです。
上記素描集は、オークションの古本を購入しました。
写真は、素描集の中の椿(上)と泰山木(たいざんぼく 下)です。





「加賀友禅現代作家集」①~⑩
昭和51年
フジアート出版 発行

④と⑤から 談議所栄二遺作集のページより
椿の染額(上)と泰山木の染帯



実は、昨日終了分のオークションで、談議所さんの染帯を見つけまして、欲しくて欲しくて・・・。
染帯は自分で染めた物がいくつかあるので、購入する必要はないのですが、実物が見たくて、つい参加してしまいました。
ただ、職人さんなんて職業は、一部を除いて貧乏人ばかりで、早い段階で高値についていけず、撤退。涙。


そのオークションの写真の1枚がこれです。
(写真無断使用です。ちょっとまずいかな)


加賀友禅現代作家集の「泰山木」の柄ですね。
柄の彩色が本と少し違うので、同じ下図で何本か染めた染帯の1本だと思います。

作家さんから購入された人の手元に行くまでに、間に入った商社・呉服店の手違いか、入れ替わったのか、「白椿」の短冊が付いています。
買われた方はきっと勘違いされていたでしょうね。
(証紙や色紙・短冊・・・、間違ってついていることはまずありませんが、作品そのものを好きで理解して買っていただければうれしいです。)

それにしても、無理してでも、もう少しがんばれば良かったかなぁ。
だんだん悔しくなってきた・・・。