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2014年9月20日土曜日

彼岸花・白萩・・・・

北陸は秋晴れの気持ちいいお天気が続いています。

夏の間、蚊の餌食になるのが怖くて入れなかった庭を久しぶりに覗きに行くと・・

 彼岸花 1輪
(今年は一つだけ・・)





 青い空に白萩




 山法師の赤い実がいっぱい落ちていた
(春 白い花が咲く)


 今年もいっぱい種が取れた朝顔、棚をおろして少しお片付け、

今年はみかけないなぁと思っていた朝顔につく幼虫、・・一匹発見・・・




10㎝ぐらいにぷっくり太って、
下の写真の黒い角みたいなのがひょうきん

調べてみると、エビガラスズメ(蛾)の幼虫らしい・・
 娘の悲鳴が聞こえそう・・・
 
いつもいつも、虫嫌いの方ごめんなさい。
私、触れないけれど嫌いじゃないんですよねぇ・・
葉っぱ食べている姿、変な形、もぞもぞ動くのも、
なんとなく健気に見えて、(繰り返し、ごめんなさい)


 

2014年9月18日木曜日

染帯 「ふきのとう」

 太鼓柄


 後姿(太鼓)の締めた感じ
ちょっと写真がピンボケ



 前柄(締め方によって2通り)



少し前、「ふきのとう」の染帯を依頼されました。

お客様の「ふきのとう」に対するイメージを私が捉えられなくて、ボツになった下図です。
 2~3回下図の描きなおしをして 、どうしてもできなくて、帯の形にできませんでした。


熟考した下図だったのでボツにするのが残念で、手持ちの縮緬帯生地で染めてみました。

試してみたかった地色の2色染め分け。
太鼓部分上の方が薄いピンクページュ
下の方とたれ先が薄紫。

上の方からの流れで、前柄も右と左で染め分けになっています。

この取り方締めた感じがおもしろいかもしれない。



 



2014年9月12日金曜日

染帯 「唐草」

昨日紹介した博多織唐草柄の染め分け取り方を真似て作った帯


 同じパターンが出る所全部に入っています。
(六通柄)


 太鼓部分 締めたらこんな感じ



 前部分2通り


生地難がある縮緬帯地で、あまり質の良くない生地を使用
全体柄なら生地難もわからなくなってしまうので、試しに染めてみました。

六通柄にすると柄がすごく多く、
地染(地色を染める)に手間がかかって染屋さんに申し訳ないのと、多分コストがかかるので、全部自分で筆で彩色・・。
隠れてしまう柄の無い所は地染め用の大きな刷毛で自分で染めました。
(専門用語ですが、染め前の地入れもしない ちょっと無謀な染め方で・・)

染屋さんに出せば、博多帯のように二色の染め分けも濃い色が使えてはっきりするのですが、
自分で染めようと決めたので、染めムラが出る可能性の高い濃い地色はあきらめ、
質感の違う柔らかい染め分けにしました。

彩色が終わった時点では、もう少し色の違いが出ていたのですが、(糊ふり胡粉 と ベージュ)
水元(仕上げの水洗い)が終わって出来上がると、ほとんど色の差がなくなってしまいました。
地色のムラはなかったけれどちょっと失敗・・・せっかく染め分けたのに・・

柔らかくて使い易いとは思いますが、染め分けがおもしろかったのでやっぱり残念・・
まぁ、これはこれで次はいい生地で、染屋さんに出すことを考えよう。

今日はちょっと専門用語が多くて、わかりにくくてごめんなさい。

 
 



2014年9月11日木曜日

古い博多名古屋帯のなおし

以前紹介しました、古い博多織の名古屋帯
http://sorakara11.blogspot.jp/2014/05/blog-post_17.html

オークションで安く落札して(300円だった・・過去ブログをたどっていてそういえばそんなに安かったって・・価格忘れている・・)

シミの目立つ白地(生成り)部分に柄を足して友禅してみました。

 もとの画像
(シミが写真ではまったく出ていませんが、こんなデザイン)




 直した後・・柄が複雑になっている

シミは全体にあったのですが、レンガ色部分や色の入った唐草部分はシミがあっても気にならなかったので、
白地部分に同じ唐草柄を足しました。
せっかくのレンガ色と白地のコントラストを壊したくなかったので、
シミが隠れる程度に できるだけ白っぽさを残して



 少しアップにして

 もとは全体にこんなシミ

うまく比較写真になっていないかも・・
糊と胡粉・染料を使って、全体にうっすら柄を入れると、シミがわからなくなりました。



 締めた時、前に出る柄で比較したらわかるかな?

上・・直し前(写真に光が入ってますが・・)
下・・直し後

以前にも古い博多帯に柄を足したことがあったので、
厚めの織生地でも正絹なら染めることができるのはわかっていました。
やっぱり 「できる」 って再確認・・

時間のある時に似たような布で長さを足して手でかがって、締めれるように仕立てよう。


明日、この柄の取り方をまねて、唐草柄を変形して染めた帯を紹介します。
(直しと同時進行して1本制作しました)


2014年9月9日火曜日

米倉斉加年さんの画集

俳優の米倉斉加年(よねくらまさかね)さんの訃報に、
本棚から画集・絵本を取り出しました。



 「多毛留(たける)」
文・絵  米倉斉加年
偕成社 刊
1976年初版





 米倉斉加年画集「MASAKANE」
左 表紙
右裏表紙

集英社 刊
1981年初版

「櫻雲下想怨恨・者異六苦」(上記画集より)

2冊しか持ってなかった・・かなぁ?・・

好きな俳優さんで、
私の中では 「知識人」 「きれいな人」 でした。

心よりご冥福をお祈り申し上げます。

青虫くんとアケビコノハ

夏の終わりごろ、毎年同じ木に同じ幼虫がやってきます。

 アオムシくん
上の茶色い小さいのが
下の可愛らしい顔になります。


いつもプランターの小さなレモンバームの木に何匹もやってきて
葉っぱを全部食べつくします。
大きく太って、さなぎになって(去年は2つ見つけました)
いつのまにやらアゲハチョウになってさなぎの殻だけ残っている・・
今年は孵化するところが見れるかな
 
 


 アケビアゲハの幼虫


去年初めて気が付いて、
全然動かないから、てっきり変な形のさなぎだと思ってしまいました。(無知)
名前を教えていただいて、(今年はしっかり間違えないゾ)
相変わらず、毒々しい目玉模様
アケビの木にのみやってきます。

我が家の隣人のおばあちゃん家は蛾や虫が嫌いで、
この蛾が家に入ってきたら嫌がるだろうと、
去年は駆除してしまいました。、
今年はどうだろう・・
私としては、しっかり大きく育ってほしいんだけれど
ダメかなぁ。


こんな小さな庭の、こんな小さな木、よく見つけるね。

虫嫌いの方、ごめんなさい・・




2014年9月6日土曜日

古い帯のリメイク トートバッグ

古くて渋い帯をリメイクしました。

 左・・表
右・・裏

 
 柄はとても素敵なのですが、
古い絹のカビ臭がする。
小さい全体柄なので、よくよく見ないとわからないけれど、全体にシミがある。
茶色で、とにかく地味で渋い。
これだけ渋かったら、帯にするにしてもかなりの年配だろうなぁ。

いろいろ好みはあると思いますが、
私には表地の黒っぽいグレーが暗く見えて、裏地を使用。
裏地はなんとなくゴブラン織の雰囲気で柄に立体感がある。


まず、帯を解いて、茶色く変色した帯芯を捨て、
ジャブジャブと水洗い。
(この感じの織の生地はほとんど縮まないだろうという予測通り)
カビ臭がとれ、ほこりがとれ、すっきり。

しっかりといい生地なので、トートバッグにリメイク。




 市販の綿生地を市松に


 古布着物地端切れを縦に
絹の方が質感は馴染む


生地の地味さや渋さはどうしても残るけれど、これならまあまあ使えそう。



端切れをつなぎ合わせて、思ったよりも楽にバッグができたので、
手元にある試験に染めた生地で、同じ形の友禅バッグを作ってみました。


 昔染めた山茶花の柄
20年近く前?
下手で恥ずかしいけれど、遠目にはわからないかも



 額紫陽花の柄
10年?15年?ぐらい前
5月末~6月頃に持つのにいいかも


 雪柄
これは最近  2~3年前?

60㎝ぐらい生地があれば、片面友禅柄のバッグができる。
 

友禅技法を使った手軽に購入できる小物の制作は課題の1つですが、
一から染めて制作するとどうしてもコストがかかってしまいます。
コストを下げるために、柄を小さくしたり減らすと貧弱で、プリント柄の方が安くで素敵・・。



そして、余った10㎝程度の綿端切れをミシンでパッチワークして、


ランチョンマット? 鍋つかみ? 鍋敷き?  3つ出来上がり。


2014年9月2日火曜日

枝垂れ桜の訪問着

少し前に仕上がっていた訪問着

写真にすると色がちょっと浅くなって、うまく撮れていません 。
柄が少し細かいので、いつもより大きい画面で・・

 前の裾部分
 
上の方から桜が枝垂れていて、

裾は四季の花をいろいろ盛りだくさんに
前部分は、春から夏にかけて・・
かたくり・水仙・山吹・ 卯の花・あやめ



 後裾部分
夏から秋にかけて・・
あやめ・ほたるぶくろ・桔梗・ホトトギス・萩・紫式部
右の方は着ると隠れてしまうけれど、
秋からちょっとだけ冬
りんどう・やぶこうじ・白山吹
 


 左袖
中央より上が後袖
下が前袖で、左側枝が胸につながっていきます。

上の方(袖・胸・肩)は枝垂れ桜のみ


 八掛(裾裏地)

地色が濃い紫紺 (青紫がかった紺色)
裾と八掛が綺麗なミントグリーン



訪問着は柄がつながっているので、白生地の状態で仮絵羽(着物の形に仮縫い)をして作業し、
染め上ったらまた仮絵羽して、全体の柄がよくわかるようにして納めます。

今回はすぐに仕立てに出すため、最後の仮絵羽状態ではなくて、反物の状態でお渡ししました。
残念ながら、全体の柄の配置がわかりにくいですね。
雰囲気だけでも伝わるかな?


誂えの仕事は、下図の段階から お客様と相談して制作します。
まず、
どんな着物がいいですか?
何の花が好きですか?
地色はどんな色?
もちろんぴったり寸法で、

この着物は、お客様のイメージが「夜桜」で、
上の方の柄が多くなくて、すっとした かっこいい着物
季節を選ばないように、裾に四季の花を入れ、
花の種類は丸い花や大柄の花(牡丹や薔薇など)ではなく、上から枝垂れる桜の流れに添って、すっとした「和」のイメージで

下図ができたら、写真に撮ってメールで確認してもらい、
(今回は直接下図の一部を送って、修正)
この段階で形が決まってしまうので、しっかり打ち合わせしました。

途中経過をブログで報告しながら進めるつもりが、アップできなくてごめんなさい・・
青花で生地に下絵を描いて
糸目の写真を見せたり、
彩色途中を見せたり・・

 そして、彩色終了時に確認してもらった写真が下

 前裾部分のアップ



後裾部分のアップ

この彩色終了時から地色を染めて、最初のできあがり写真になります。
地色が入るとずいぶん雰囲気が変わるでしょう。

普通は出来上がり状態をお見せするだけのことが多いので、
こんな風に途中経過を順を追ってお知らせすると、いっしょに作っている感じがして、すごく楽しいです。
長い工程もわかってもらえる。

反物の状態で見る着物より
仕立て上がった状態の着物の方がずっと素敵ですよ・・

そして、実際に着られたら、また雰囲気が違う・・
似合いますように。 
そして、長く長く「好きな着物」 になりますように。