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2015年10月22日木曜日

打掛染め上がり 加賀友禅新作競技会作品展

打掛が染め上ってきました。


 全体図



 ボディに羽織らせて前・後姿
 (衿ずれてる・・)
(煩雑な部屋がまるわかり・・)

地色は渋めのとてもいい赤に染まってうれしいけれど・・・

写真で見たら綺麗に写っているのに、実物はまたちょっと彩色失敗
白い花にできるだけ色を入れずに綺麗に仕上げたかったのに、
全部のっぺり白っぽくなり、変化がなくなってしまった・・
何度も何度も同じ失敗を繰り返しているなぁ 
さすがに、打掛ばかりは、次またリベンジしますと言えないので、やっぱり力不足にがっかり・・

次、この打掛の下に着る引き振袖の 
「色のかさね」(かさねの漢字の変換できない・・) で華やかさが出るようにこの赤がひきたつように、気持ちを切り替えてがんばろう・・




さて、この打掛を今年の加賀友禅新作競技会に出品します。

ここ何年も競技会等に出品していませんでしたが、
今年は東京でも展示されるとか・・
なかなか自分の力では東京で見てもらえる機会を作れないので、
久しぶりに出品することにしました。

お近くの方で加賀友禅に興味をお持ちの方、お時間がありましたら是非ご覧ください。
(実物を見て、ガッカリされませんように・・・ドキドキ・・・)



第41回 加賀友禅新作競技会作品展
併催  牛首紬と加賀繍展

東京会場
 
日時  27年10月30日(金)~11月1日(日)
10:00~17:00(最終日16:00まで)

場所  銀座フェニックスプラザ
東京都中央区銀座3-9-11
紙パルプ会館2階


金沢会場

日時 27年11月6日(金)~11月8日(日)
10:00~17:00(最終日16:00まで) 

場所  加賀友禅会館 2階
金沢市小将町8-8 

2015年10月15日木曜日

「夢のかたち」

先日ご紹介した「夢のかたち」人形展、初日に行ってきました。



 人形の着物を作らせていただいた、
お人形と、作者のせいこさんに初対面・・

ご本人もお人形もとても綺麗で、ちょっとドキドキ・・

ずっと写真で知っていたのに、実物は本当に可愛くて綺麗。
写真ではうまく撮れていなくて、この清潔な空気感が伝わらない。

すごいなぁ。


先生の粧順さんのお人形も存在感がすごくて、許可をもらって写真を撮らせていただきました。
さすがに無許可でブログに載せることはできませんが・・


好きなお人形がたくさんいて、本当はもっとたくさん写真を撮りたかったなぁ



ヒデリさんの作品

知人ということで、1枚だけ無断掲載許してくださいね・・

あっ、せいこさんのお人形も無断掲載でした。・・ごめんなさい・・


「夢のかたち」
20日(火)まで、しいのき迎賓館です。

本当にすばらしいお人形に出会えるので、お近くでお人形好きな方、ぜひご覧下さい。


追記・・写真撮影は、作家さんの許可をいただきました。
ブログ掲載も許可もらいましたので・・

会場での無断撮影は多分不可じゃないかな



2015年10月2日金曜日

打掛の彩色終了

ずっと集中して制作していた打掛の彩色が今日やっと終了しました。


 裾の牡丹


 上前の牡丹柄アップ





 袖 前と後

最近、振袖の柄が牡丹ばかりです。
牡丹の形がうまく描けなくて、次はもっと綺麗な形をと繰り返しているのですが、変わらないかなぁ。
今回はちょっとましな気がしますが・・。

打掛の柄を何にするか・・
縁起のいい吉祥柄となると、花は牡丹に梅・・ 鳥はオシドリに鶴・・ 
当初はその予定が、

春、咲き終わった梅の木をスケッチに行くと剪定された後で、
その時ちょっとだけ咲いていた桃の花がかわいくて、
梅じゃなくても桃でもいいかなっ?

なんとなく、桃の木に野鳥似合うなぁって、
鶴やオシドリはどこへ行ってしまったのか・・

裾と袖の下方に牡丹をあしらって、牡丹の上の方、肩・胸は桃の木を咲かせました。
野鳥を5~6種類 (どっちだっただろう) メジロ・ウグイス・ムクドリ・ヤマガラ・ホオジロ5種類かな

画面が大きすぎて、全体がとらえられない。
桃の彩色写真も撮り忘れたなぁ・・

まだまだ先になりますが、染め上って、仕立てあがった時に全体像がわかると思うので、
それまでのお楽しみ。


後先になりますが、下絵の状態写真もアップ

下図・下絵の状態は、画面が大きすぎて、まったく何が何かわからない。
記録の意味で画像をアップしようと思っていたのですが、
あまり意味ない気がしてやめました。
撮っていた写真を今載せておきますね。

 上前

 背 肩の桃・メジロ


 袖


胸・衿

そうそう、彩色途中で、「繰越」のことを調べていて、
和裁のホームページを読んでいて気付いたこと。

「打掛は、「共衿(掛衿)」をつけてはいけない」って書かれてありました。
着物は、衿部分が 一番汚れやすいので、汚れた時に外せるように、下の地衿(主衿)と交換できるように、共衿をつけています。
打掛は、2度着ることがないようにという意味で、死装束の経帷子は2度はないという意味で、どちらも絶対共衿をつけて仕立ててはいけない。らしいです。

知らなかった・・・

下絵羽の仮縫いで普通に着物と同じ感覚で衿(上記写真)をつけてもらってしまった。
下絵羽屋さんも 知らなかったんだろうな・・

彩色途中で知ったので、
あわてて地衿部分にも胸から衿に繋がる柄を描き足しました。
地色を染めに出す前でよかったぁ・・

でも、でも、
その後、花嫁衣裳の雑誌を見てみると、
打掛に共衿のついたもの、結構たくさん載っていました。 
貸衣装はやっぱり衿が汚れるからかしら???
私と同じように、知らずに仕立てているのかしら???

着物を作る仕事をしていても、着物について知らないことが多くて、
いろいろな人に聞いてみても「わからない」って答えが多いです。
これからどんどん、着物の知識を知っている人が少なくなるんだろうな。