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2013年6月30日日曜日

花嫁のれん その1

 石川県山代温泉の「界 加賀 」さんより、花嫁のれんの依頼がありました。

 界 加賀 星野リゾート HP http://kai-kaga.jp/about/

群青の間

石川県の伝統工芸を部屋に取り入れて、他と区別した独自の企画をされているそうです。
これまでにも、九谷焼や水引細工の新しい作家さんを取り上げ、今回は加賀友禅。

さて、上記写真の「群青の間」 この群青色の壁を背景に、今までにない「独自の加賀友禅花嫁のれん」の依頼です。
すごくワクワクする企画です。

私は大阪出身で、金沢に来てこの仕事をするまで、結婚式に飾る「花嫁のれん」の存在・風習を知りませんでした。
もちろん、染めの仕事を始めてから、昔の花嫁のれんを展示物として何度か観た事があります。
それは、ただ展示品として柄を見ていただけで、いざ染めようと思うと、全然頭の中は真っ白。柄も何も浮かびません。


「花嫁のれん」とは? 

 石川県を中心に北陸各地で見られる、嫁入り道具の一つ。加賀友禅で仕立てられ、上部には実家の家紋が染め抜かれている。のれんは婚礼当日、婚家の仏間の入り口に掛けられ、花嫁はそれをくぐって仏壇に参ったのち、結婚式に臨む。(Wikipedia より) 



それで、まずは、金沢市片町にある老舗呉服屋さん「ゑり華」 さんで実物を見せてもらい、寸法や具体的にいろいろ訊いてきました。


寸法  (ゑり華さんで測らせてもらった寸法)


手描きでちょっと見にくくてすみません。

着物反物の生地巾をそのまま使って、5巾。
横 (生地巾×5)  180~190cm  4尺7寸5分~5尺
縦          170~180cm   4尺5寸~

二巾と四巾に上から  約26センチ(7寸 )下に紋が入る
紋の直径   約20cm

上から43.5cm(1尺1寸5分)まで、5巾を縫い合わせる。
それより下は、生地端の耳のまま。

上部分はのれん棒を入れるため三折り、 生地は7.5cm(2寸)ぐらい
裾は三折り 生地は3.8cm(1寸)ぐらい

上からだいたい3分の一ぐらいは濃い色のものが多いみたい。
これは決まりはないようです。


かなり大きい。
180cm・・着物1枚総柄って感じです。




季刊「銀花」第141号(2005年春号)に
特集が組まれていて、昔の素敵な柄が載っていたので、少しその本から写真をお借りします。







 緻密で繊細ですね。


ゑり華会長の花岡さんの文章もこの特集号に載っていたので、それから少し引用させていただきます。

加賀のれんの種類

外のれん(日常的に使われるのれん)
内のれん(部屋のれん)
その他(半のれん、商業のれん・・)

花嫁のれんは、婚礼に用いる内のれん。
嫁入り道具の一つとして実家で誂えたものを、婚礼当日、嫁家先の座敷の鴨居に下げ、花嫁はそれをくぐって仏間に入り、ご先祖へのあいさつをする。
その後は新夫婦の寝間の入り口に一週間掛けられ、その間に親戚の女性たちが嫁入り道具を拝見に訪れ、祝い膳を囲んで夫婦の行く末を祝う。
外されたのれんは、箪笥や長持ちにしまい込まれ、その後取り出すことはほとんどない。


布地

明治初期までは細河内と呼ばれる高級薄手木綿。
その後、紬・縮緬・紋綸子・塩瀬・羽二重と多様化

(縮緬と限ったわけじゃないんだぁ・・)



ほんの一週間から10日使うためにだけ作られた花嫁のれん。
意匠をこらせて、娘の幸せを願い送り出す風習。
なんて贅沢なんだろう。

最近の多様化した結婚事情からみると、ずいぶんかけ離れていて、これもまたすたれゆく文化なのかなぁ。(ちょっと寂しいけれど着物も同じ・・・。)



今、下図が出来た状態で、7月から生地にとりかかります。
明日、下図までの経過報告をして、途中途中をブログに載せることができたらいいなぁと思っています。

2013年6月28日金曜日

今日のお客さま

最近よく、よその猫が部屋の中を覗いています。
うちのヨナ・ヒナは過敏に反応して、よそ猫が来るたびにうなりあいの大喧嘩。

いつも様子を見に来る2匹(足が白い黒白・うすい茶色が混じった白)の他に、数日前から1匹増えました(すこしこげ茶まじりの茶色猫)。




 この子


いつもカメラを向けると さっと逃げてしまうので、なかなか写真撮れないけれど、ガラス越しに輪郭だけパチリ。

そして、今日は黒い小さな子猫も増えました。
初顔です。

うちのデッキの下に住み着いた?一日家の周りをうろちょろ。
様子を見に行くと、さっと逃げてしまう。

飼い猫かな?のらかな?
うちのヨナヒナといっしょに私もそわそわ。




そして、可愛い?? お客様

はらぺこあおむしだぁ。

ピントが全然合っていないけれど顔のアップ


ハーブの茎にくっついていました。
目が可愛い。
そこにいたら困るのですが、ついつい綺麗な黄緑色の造形に、うっとり。

2013年6月24日月曜日

桔梗・月見草

昨日写真をアップしました桔梗のつぼみ、朝見ると綺麗な花が咲いていました。

 桔梗の青紫、綺麗です。
茎が縦に 伸びない種類なのか、背が低くて可愛い。
下のほうから花を撮って、右横・左横、アップで撮って、うん、可愛い~。



 そして、毎年手入れしないのに顔を見せてくれる花


「月見草」別名「待宵草 」

夜咲いて、一日でしおれてしまいます。
朝方、まだ鮮やかな黄色が残っている花と、しぼんでオレンジっぽくなった花と、





花壇の下草に小花が増えればいいなと思い、今年花屋さんで買った花。 サンビタリア。
きれいな黄色で順調に花が増えています。
しっかり根付いたらいいな。


昨日、何の種がわからずに植えたプランター。
小さな葉っぱが少し大きくなってきたので、よくよく見て匂いをかいでみると、どうやらハーブのバジル。
こちらもプランターが5つ6つ。


去年、青紫蘇の種まいて、全然消化しきれずに種もとらずに枯らしてしまったのですが、しっかりたくましく地に落ちた種たち。
今年も去年以上にもっさもっさに青紫蘇がなっています。
なんとか自然のものを無駄にせずに食そうと、毎日、夕食に青紫蘇とレタスのサラダが並ぶようになりました。
初めは青紫蘇を千切りにしてレタスたくさんの紫蘇少し。香りつけ程度。
徐々に紫蘇の味をしめて、紫蘇の割合が増え、今ではレタスより紫蘇が多くなっています。

バジルも、うじゃうじゃ芽を出し始めたので(すごい発芽率) 、そのうち紫蘇とバジルのサラダになったりして・・。

ハーブは、バジルの他に、ミントとレモンバームがあります。
私、ケーキにのっている小さなミントの葉が大好きなのですが、家のミントは何故かまずい。
渋みがあって食べれません。
葉をつんで、ミントティとかしてみたのですが、まったく味がしない。(レモンバームも)
種類が違うのかなぁ。入れ方がダメなのかなぁ。
花が可愛いので、これらハーブは観賞用です。


2013年6月23日日曜日

朝顔

二週間前に、朝顔の種をまきました。
朝顔を育て始めて、何年ぐらいになるのだろう。5~6年かな
今年はいつもより遅くなりました。(すっかり忘れていた・・・)


 今日はこの状態

朝顔は種をまいてから発芽までが早くて、一週間たたないうちに芽を出していました。
そして、お天気もよく気温が高めなので、二週間めでこの状態。

上のプランターは何かわかりません。
二週間前、朝顔と同時に植えたのですが、種をとっておいた袋に名前を書き忘れ、何の種かわからないのです。
ちょっと楽しみ。



 若葉をアップしてみると、可愛い形

 去年の花写真
こんな色です

 
 毎年花が咲いた後、種が袋いっぱいにとれて、翌年その三分の一も植えることができず残ってしまいます。
ちょっとでも植えてやりたいと欲張って 、プランターの中いっぱいに種を植えてしまって、栄養不足で花が小さめ。
(植えなければいいのに、ついついたくさん植えてしまって、その上間引きしない。)
今年は少なめにしようと思いながら、やっぱり多かったなぁ。学習できていません。
所狭しと植わったプランターが6つ。
つるが伸びてきたら、どこに置こうかな。

朝顔の種まきは、だいたい5月から7月初め。
遅くなるほど、花が小さくなるそうです。
まだぎりぎり間に合いそうなので、もし「朝顔植えたい」「余っているなら植えてあげてもいいよ」と思われる人がいましたら、声かけてください。
種、送ります。



花壇の片隅に桔梗が蕾をつけていました。
朝顔よりも先に花が咲きます。

2013年6月16日日曜日

松井今朝子著 「西南の嵐 銀座開化おもかげ草紙」

 「西南の嵐」 銀座開化おもかげ草紙
松井今朝子著
新潮文庫 刊

「銀座開化おもかげ草紙」「果ての花火」に続く  シリーズ3巻目 完結編です。
戊辰戦争から始まりこの巻は西南戦争です。
田原坂(たばるざか)の戦いの表現がリアルで、 ぐいぐい文字に引っ張られ、怖かった・・。
登場人物が魅力的。

「八重の桜」も今戊辰戦争だけれど、西南戦争に向かっていくんだろうな。

この本、ずっと文庫本になるのを待っていて、新刊ですぐに買ったのに、買ってすぐどこに置いたかわからなくなって、最近みつかりました。狭い部屋の中で何故行方不明になるのか、また何故忘れた頃に出てくるのか・・、「地下室の小人」が隠してる?・・・ 



 少し前友人が携帯で送ってくれた写真

 味のある顔した猫ちゃん
いいなぁ



あやめ・白花京かのこ?・山がくあじさいのまだ咲き始め
その手前にまぁるくなった猫の置物
紫の統一感いいなぁ

2013年6月13日木曜日

素敵なお人形

去年の展示で知り合った人形作家「ヒデリ」さんの作品を見せていただきました。




 表情豊かで憂いのある存在感で、圧倒されました。
上2体は身長だいたい80cm(?)ぐらい

ヒデリさんのブログ suIsou     http://suisoukingyo.blog22.fc2.com/
 ホームページ 「水葬」  http://suisou.sarashi.com/

ホームページの写真で すごく好きだったのですが、実物の丁寧さとこだわりの造形はすごい。



最初は触れるのも躊躇 していたのですが、だんだん慣れてきて、持参の着物を羽織らせてもらい、ついつい夢中になっていました。(左の子、ちょっと着物が小さいですが、深緑が良く似合う)
この2体は身長50~60cmぐらいかな

何にも考えなしに写真を撮ったので、ポーズがなってない。手足があっちこっち向いちゃって・・。
雑でごめんなさい。
実物は本当に可愛かったのですが、写真がこんなはずじゃなかった。


 そして


 制作途中のこの子
私のミニチュア着物を着てもらうんです。
どんな風になるかはまだこれからですが、すごく楽しみですごくうれしい。




3月からCAFE GALLERY 「七月のうし」をオープンしたそうです。
こちらもこだわりの空間作りで、ヒデリさんのお人形を見ることができます。

お店のホームページ http://shichigatsu-no-ushi.com/


ちょっぴり、かなり、うらやましい。

私も、展示スペースがあって、作る空間があって、着物や手仕事が大好きな人が自由に気楽に集える場所 欲しいなぁ 作りたいなぁ・・・。



2013年6月12日水曜日

染帯 「椿」



 太鼓柄



前柄


今日染め上がってきた「椿」の染帯です。

写真の色が出なくて、いろいろ調整したのですが、これが私の限界。
柄の色がもう少しだけ青み緑です。

しっかり太鼓の部分におさまったまとまった柄です。
色も形も定番で 締めやすそう。

でも、最近綺麗にはおさまるのですが、まとまり過ぎていてつまらない。
帯ばかり作っていたから固まってきたかなぁ・・・。
ちょっと目先を変える必要があるかも・・。





ちょっと目先を変えて・・・(違うかぁ)
先週末の相方の釣果。

なめらかれい一匹ときす一匹・・・だけ。
どうもこちらも最近不調です。
食べる人が少なくなったから、ちょうどいいのかも。 


今日は暑い一日でした。





2013年6月10日月曜日

横山秀夫著 「陰の季節」 「動機」


 横山秀夫著
 「陰の季節」 「動機」
文春文庫 

 
横山秀夫さんの本2冊 「陰の季節」 「動機」を読みました。
最近いろいろ読んではいますが、あまりお気に入りがない。
その中で、横山さんの本はどっしり重厚な文体でぶれない硬派な印象でした。

「陰の季節」の解説で北上次郎さんが書かれている文章の冒頭を紹介します。
「横山秀夫『陰の季節』が決定的に新しかったのは、警察小説でありながら捜査畑の人間を登場させなかったことだ。いや、主役にしなかったことだ。・・・」
こういったちょっとひねった構図っておもしろいです。

昨日の夜、日曜洋画劇場で、「臨場 劇場版」をやっていて、横山秀夫原作となっていたので、少し見ました。
 型破り検視官倉石が挑む真実・・・なんて新聞に書かれていたのでちょっと気になって・・

結論から言えば、「私は活字が好き。」です。
ドラマ(映画? )になって、俳優の大げさな表現や怒鳴り声・泣き声など見ながら興ざめしてしまって、その上、急に鳴り出す音楽も突然でものものしい。
もっとあっさりした方が好みです。
途中で消したのですが、今朝になって、結論だけ知りたかったなぁなんて、勝手なことを思ったり・・。

以前、横山さん原作の映画「半落ち」をテレビで見たときも重っくるしいなぁっ思いました。
それで原作は読んでいなかったのですが、読んでみようかな。

2013年6月5日水曜日

花と猫

ずっとためていた染帯の写真を整理して、さっきの「茶の花」でとりあえず手元にある分はアップできました。

たくさん作ったつもりでも、まとめてみると少なくて、偏っています。

一人の人間が作るのだからしかたないですが、どうも面白みがないですねぇ・・・。
長年やっていると、いい時があったり、沈んでいたりとその時々で変わります。
パッとしないのは自分の限界かなぁなんて思いながらも、イメージがどんどん固まっていくのが悲しいな・・。

趣味か仕事か、いろいろもどかしさを感じても、辞められずに、机に座ると一番落ち着く・・。


6月に入ってそろそろ暑くなってきました。
今年はなんだか気持ちのいいお天気が続いています。

 ヤマボウシ

庭の「山法師 」 只今満開です。
大きめの白い花が木の先につらなって、下から見上げるしか写真が撮れないのが残念。


そして、そろそろドクダミの花が庭に顔を出しはじめました。


ドクダミって、花もハート型の葉もすごく可愛い。
匂いがなければ、好まれる花だと思うのですが、残念ですね。

花を摘んで、小さな花瓶に挿すと、必ず猫がとんできます。 「何?何?」



 イカリソウなど好きな花は跡形もなくなってしまいますが、ドクダミは好奇心だけだったみたい。
やっぱり匂いが強いのかなぁ。
散らされないのはありがたい。
最近では、コデマリも青紅葉も悲惨でした・・。






一見優雅に日を浴びてのお昼寝。
よくよく見ると、上の方、網戸が破られて垂れ下がっています・・

染帯 「茶の花」



「茶の花」 塩瀬の名古屋帯です。

個人的な依頼で、花材も指定されて作った帯です。
お茶の花って、実物を見たことがあるのかどうか(以前花を活けている時に見せてもらったような)あまり覚えがありません。
じっくり観察して記憶しているわけでもないので、図鑑の写真をいろいろ探して図案にしました。
ちょっと自信がない・・・。

地色はとても素敵な芥子色に染まってきました。
この色好きだなぁ・・。
他にも地色として試してみようと思っています。