「でんせつ」
工藤直子 詩
あべ弘士 絵
理論社 2000年初版
工藤直子の詩集で、
いろいろな動物が、それぞれのご先祖から聞いた「でんせつ」を記録した本という形をとっています。
その中から、ねこのでんせつを抜書きします。
ちきゅうが「まんまる」にあきて せんべいのようにひろがった
みんなは こりゃふべん こりゃいかんと
おどしたりすかしたり つねったりたたいたりしたが
ちきゅうは せんべいのままだ
だが ねこが「ごろにゃん」と ちきゅうにおでこを すりつけてみたら
ぺらんぺらんのちきゅうは くすぐったくて
うひょひょひょひょと まんまるにもどった
ちきゅうが いまもまるいままなのは
ねこが ときどき「ごろにゃん」をするからである
ねこは おしゃれが すきである
あしと しっぽのさきに
ひみつのバックミラーが ついている
からだのていれを しているふりして
じつは「あわせかがみ」を しているのさ
うちの ヨナちゃんにそっくり。(本の方が細いけれど)
黒猫はみんな本当によく似ています。
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