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2014年11月21日金曜日

アンティーク着物

「ひいおばあちゃんの着物なんです」
娘ぐらいの若いお嬢さんにアンティーク着物を見せていただきました。

 着物全体図

お茶の道具が
左おくみと左上前
右おくみと右下前
おなじぐらいの分量で描かれています

 


 左前裾


 右前裾


  綺麗で細かい図柄で、文字も達筆・・
絵心たっぷり、上手い!


 そして、裏地


 左・・八掛
右・・袖裏に紅絹(もみ)

着物の地色が濃い緑みを帯びた青(いい色)で、
八掛が、着物より少しうすめの綺麗な青緑
(この組合わせいいなぁ)
袖裏のみに紅絹の赤を入れて、
振り部分からチラリと赤がのぞくのが艶っぽい



古い着物にしてはとても状態がよくて、
少ししみはあるものの、充分着ることができます。
 

ただ、左おくみ部分の壺(?)にちょっと目立つ茶色いしみがあって、そのお直しの相談でした。


 ちょっとわかりにくいのですが、
左が直す前
右が少し手を加えてしみを目立たなくした状態
 (あまり変わらないかしら?)

私は友禅は専門だけれど、しみ抜き屋さんではないので、
自分の持っている染料のことしかわかりません。

友禅の技法を使って直そうと思うと、
友禅工程で、蒸し・水元と 水につけなければいけないので、
どうしても着物を解いて、生地に戻しての作業になります。
それをすると、解いて作業して、仕上がったらまた仕立てて、コストがかかってしまう。

アンティークな着物は、今の私が使っている染料とは違う可能性が高いので、水につけるとこの濃い地色だと色落ちするかもしれない。
古い物ほどちょっと怖くて手が出せません。

それで今回は解かずに、しみの部分に仕上げ用の胡粉で、柄を足して、しみの輪郭を隠しました。
少し白をはっきりさせて、部分的に顔彩で、緑のひび割れ模様を足して、それらしく・・
 上の写真よりも わからなくなっています。

応急処置ですが、
お正月に袖を通してもらえそうです。
(若い人がこんな着物着たら、粋だろうなぁ。)


こんな素敵なアンティーク着物が、きっとたくさん箪笥に眠っているのでしょうね。
私にしみ抜きの技術があれば、 眠っている着物を起こすこともできるだろうに。
できないことの多さと、知らないことの多さに、時々自分にがっかりしてしまいます。

昔の着物は、なぜこんなに柄が自由なんだろう。
今の着物作りは、なぜ柄が小さくまとまってしまったのだろう。
柄の自由さ・色のおおらかさ・・ いいなぁ・・
 

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