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2011年11月21日月曜日

染帯の糸目糊  サルトリイバラ

朝からみぞれまじりの雨が降り寒い1日でした。
今日は染帯の糸目糊の作業をしていました。




上  前にブログに載せました西陣織の生地
下  糸目糊


金糸銀糸が織り込まれ、下絵の線が見難くて、思ったよりも手間がかかりそう。
ちょっと柄がわかりにくいですが、市松模様が浮き出て、大きめの菊の柄が多重に見えます。
古典柄の菊で、オリジナリティはないのですが、最近古典柄を見直していて、金糸銀糸の光沢に負けないような大柄な菊を配置し、市松模様を生かした色にしたいと思っています。



 縮緬生地にサルトリイバラの柄

写真をアップする時、横の構図(前腹の部分)がなぜか縦になって横に戻りません。
変な形になってしまったので、雰囲気だけ・・・。


サルトリイバラ

サルトリイバラは山野にはえるつる性の低木で、巻きひげで他のものにからんで登っていきます。まばらにとげがあって、ジグザグにのび、このとげに猿がひっかかるという意味でこの名前がつきました。
4~5月に花が咲き、10~11月に直径約1cmの赤い実をつけます。
別名、山帰来(サンキライ)
花言葉  「不屈の精神」


左  花
右  実


古典柄や友禅柄、加賀調の色使い、以前は、よくある形を見てもいいと思いませんでした。古くさかったり、どこにでもあっておもしろくなかったり・・・。
一つの花をスケッチして、それを写実的にそのまま使用するのではなくて(写したものは実物の花以上に美しくは出ないので)デフォルメしてデザイン化して、実物のいい部分をより強調した形を考えます。
線をより単純化したら、ある時、この昔からある古典柄が本当に良く出来た形であることに、気づきました。

気づいたら、使ってみたくなります。
菊や梅、桜、ぼたん。使い方次第で表情が全然違った物になります。
オリジナリティーとか私らしさとか、古いとか新しいとか、何も考えず、その時々で綺麗だなぁと思ったら、それでいいのかもしれません。
極論かもしれませんが・・・。

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