カウンター

2012年12月6日木曜日

楠目ちづさんの着物

以前、オークションで楠目ちづさんの帯と着物を落札しました。

帯については少し前のブログで画像をアップしています。
http://sorakara11.blogspot.jp/2012/11/blog-post_1063.html

着物は洗い張りして自分サイズに仕立て直しました。

全体 斜めに2色の染め分け

 うすめ地色・背の柄

 濃いめ地色・上前柄

袖の柄

まったく写真の色が実物と違っていて、どうしても出ません。
実物は、赤みががかった紫の濃淡で、2・3枚目ぐらいが近いかなぁ。
もう少し渋めかなぁ。

ぽってりとしぼのある縮緬で(鬼しぼ縮緬)、重めの生地です。
斜めに大胆に赤紫系統で染め分けしていて、八掛(裏地)も表地にあわせて染め分けられています。

柄は、オオデマリの白い花(ちょっと紫陽花みたいですね)とエビネラン。
季節感たっぷり春の着物です。
一見友禅のように見えますが、たぶん顔彩かなにかで生地に直接描かれているのでしょう。
葉脈など白い線は筆で描かれているし、輪郭が糸目の糊線ではないので・・。

手法は何であれ、少ない柄ながら綺麗な写実で、生き生きした表情の着物です。

実は、この着物を手にしてから、私もオオデマリを題材にしてとても簡単な着物を1枚作りました。
もともと紫陽花の花が大好きなのですが、紫陽花だと本当に着る時期が限られてしまって、なかなか着物にはしにくかったのです。
考えたら、オオデマリ・ヤブデマリ・コデマリなどいわゆる手毬草なら、梅雨時のイメージの強い紫陽花よりは春に限られますが少しでも長く着られます。

もう手元にないので、アップできませんが、派手過ぎない可愛いい柄になりました。
とても楽しかったので、そのうちきっとまた題材借りると思います。


さて、今日の金沢、暴風です。
日が落ちてから、あられが降り、道路が少し白くなりました。
天気予報によると、ちらほら雪だるまマークで出ているので、そろそろ積もるかもしれません。
寒いなぁ・・。





2012年12月5日水曜日

頂き物の柿 さわし柿


先日は、甘柿の次郎柿をいただきました。
そして、昨日、渋柿を焼酎につけて渋みをぬいた「さわし柿」を3ついただきました。
(写真に写っているのが2つなのは、さっそく味見をした後なので・・)


辞書で調べてみると、

さわしがき〔さはし‐〕【醂し柿】

エチルアルコール・温湯・二酸化炭素などで渋を抜いた柿。

石川県のかほく市高松の名産だそうです。
かほく市特産・紋平柿
http://konchikitai.com/201_680.html


「さわし柿」って知っていますか?
私は石川県に来る前は、渋柿を焼酎につけたら甘くなるって知りませんでした。
初めて食べたさわし柿は、ずいぶん柔らかくて、かなり熟した干し柿のような甘さでした。
「果肉がぽたぽたしている」って表現がぴったりしっくり。

今回いただいた柿は、一見普通の甘柿と変わらないほどよい固さで、食べてみると、固すぎず柔らかすぎず、とても上品な甘さが口に広がりました。
すごーく、おいしーい。

少し前に荒天の時、(今も荒れていますが)雹が当たって、商品にするには色が悪くなってしまった(黒くなって)ものをたくさんいただいたそうです。
そのお裾分け・・。
直径8cmぐらいの、かなりしっかりした大きな柿です。

しかし、食べられない渋柿を甘柿に変えるなんて、先人の知恵は本当にすごいですね。

2012年12月4日火曜日

「カラスの親指」 道尾秀介



「カラスの親指」
道尾秀介 著
講談社文庫
2008年7月 刊行  講談社
2011年7月 文庫本

先日読んだ道尾秀介さんの文章が気になって、古本屋さんで何冊か買ってきました。

まずは、今映画公開中の「カラスの親指」 

詐欺師のお話で、長編です。
切れのいい文章で、話がどんどんテンポ良く進んでいきます。
ハラハラドキドキ一気に読ませるけれど、読み終わった後が、「あれっ」。

この前読んだ連作短編の「光媒の花」とスタイルも描き方も違うのに、読後が同じように物足りなさを感じます。
結末が小さくまとまって、ほのぼので終わるのかぁ・・・。
騙したつもりが騙された・・。
仕返しをするつもりが実は・・。
トリックの謎めいた部分は全部種明かしされます。
これが作者の意図で持ち味なのでしょうが、答えのでない部分があってもいいのでは・・・。ってちょっとひねったものが好きな私としては思ってしまいます。

もちろん、この安心感や結末がはっきりした安定感が好きな方もたくさんおられると思いますので、あくまで私見です。

映画は主人公のタケさん(武沢竹夫 46歳)を 阿部寛さんがキャスティングされています。

映画「カラスの親指」公式ホームページhttp://movies.foxjapan.com/crow/index.html


原作とは違うものと捉えればいいのかもしれませんが、「一度見れば忘れない顔」存在感のある阿部さんが、顔を覚えられたらまずい職業・詐欺師かぁ・・・。
どうなんだろう。

2012年12月3日月曜日

「横道世之介」  吉田修一

表紙

ちょっと縦長の帯

「横道世之介」  
吉田修一 著
文春文庫

おもしろかったぁ。

帯から引用すると
「青春小説の金字塔」となっていますが、本当にその通り。

大学進学で、長崎から東京に出てきた 「横道世之介」君の1年間が書かれた小説です。
4月から3月まで各月ごとの12章からなっています。
押しが弱くて、NOと言えない主人公。
でも結構ずうずうしい愛されキャラです。
最後の3月の章が圧巻でした。
読み終えて、あっちこっちに伏線が張られていて、すごくよくできた小説だって感心しました。

来年の2月23日から全国ロードショー、映画化されます。
好きな小説はできるなら、映像化してほしくないなぁ。
登場人物のイメージが固定してしまうので・・・。

単行本は2009年9月初版 毎日新聞社刊
文庫本は2012年11月第1刷 出たばかり。

文庫本の表紙がすごくいい。
特に文字デザインが好き。(関口聖司デザイン)