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2013年2月6日水曜日

ほっと一息ついて・・

昨年末から昔の着物を染めていて、昨日やっと彩色が終わりました。
予定では、1月初めぐらいに終えるつもりが、2ヶ月近くもかかってしまい、あせりやら思い通りにできない苛立ちやら、昨日から終わった後の脱力感が半端ではない。



前に写真を載せましたが、以前作った着物


着物全面を糸目糊で区切って、地色を染屋さんに出さずに全部自分で彩色しています。
この全部総彩色ってのは、思っている以上に大変。

仮縫いした生地で柄を合わせていますが、本仕立てすると、どうしても襟の部分が 合わなくなります。
小紋の大柄なもの(大紋になるのかな?)は柄が合わなくてもおかしくないので、この着物も着てみると柄が合っていなくても違和感はないでしょう。

でも、とにかく時間がかかることと、何度も伸子針を張替え張替え作業するので、糸目糊や生地にかなり負担がかかります。
初めて作った時は、まだまだ若くて、そういったいろいろなことが気づきませんでした。
今久しぶりに作ってみて、いろいろとむちゃなことしているなぁと、この2ヶ月あきれていました。

色合いは写真でみるよりももう少しグレーがかっていて落ち着いた着物です。
そしてパステル調がとても優しい。
この甘い色あいも、今の私には出せないかも・・・。

以前作った時の下図の拙さを少し修正して、できるだけ色は当時のものに近づけるように意識して、今は、水元などで余分な糊や染料を落とした後で、ムラなく無事に仕上がることを望むだけ。
難物になりませんように。





2012年11月15日木曜日

昔作った着物  「山芍薬」

2日前に続き、昔の着物写真その2です。



平成15年制作「山芍薬(やましゃくやく)」

一昨日の「椿」よりさらに2年前、9年前の作品です。

上の方が実物よりも濃く、下の方が実物よりも薄く写っています。
上から下へ、薄い水色グレーから紫がかったグレーのグラデーションになっています。
格子の中の地色を部分的に変えて、山芍薬の蕾、花、咲き終わり、実、を描いています。

これは、衣桁に掛けて見栄えのする着物です。
色を柔らかく抑えているので、見た目ほど、着にくい着物ではないと思いますが、好き嫌いが出るでしょうね。


「椿」の着物の作りなおしの後、この着物も1枚作ります。


今まで作った着物は、写真を撮っていないものが多いのですが、残っている写真を時々、ブログに載せていこうと思います。

作ってすぐには自分の作品を客観的にみることができません。
依頼があって、昔の2枚を取り出してみて、やっぱり客観的に見れませんが、時間を置くこと、距離を置くことの、大切さを実感しています。
いいものが作りたい。


2012年11月13日火曜日

昔作った着物

ずっと長く着物を作っていると、その時々で着物に対する想いが変わってきます。

独立したての頃は、とにかくたくさん柄を描きたかった。(実は今でもあまり変わっていない・・)
染めることは好きだけれど、私自身「着る」ことに無頓着で、お洒落とは縁がなかったので(今でも変わっていない)、着ることよりも、「綺麗な着物を染める」「観て楽しみたい」が優先していました。
もちろん、着姿を無視するわけではなく、着て美しく、観て美しくが目標でした。
だから、隠れてしまう所にも、たくさん柄を描いていました。
隠れてしまうのだから、描いてもいいでしょ。って感じで・・・。

着物の着付けを習いに行って、自分で着物が着られるようになったのは、独立してからずいぶんたった頃。(遅すぎ・・)
自分で着てみると、「隠れてしまう部分に描いてもいいでしょ」と描いた柄が、うまく出ればいいのですが、身長・体型によっては、中途半端に出てしまう可能性があることがわかり、「描かない方が綺麗だなぁ」と思い始めました。

そして、長く続く不況で、着物離れがますます進み、「高価な友禅は、着て行く場所がない」と、「重い柄(総柄や柄の多い着物)はコストがかかる」と、どんどん作られなくなりました。
私の思いも、観ることから着ることを最優先するようになって、「重い柄の訪問着はお洒落じゃないよなぁ」になっていて、ここ数年、柄の多い訪問着はまったく作っていませんでした。

最近の加賀友禅は、本当にポイント柄の簡単な柄が多いです。
地色のぼかしなどで、訪問着と銘打っていますが、付下げですね。
付下げは、しっかり着姿の綺麗なポイントを押さえているので、着ると素敵ですが、衣桁に飾ると柄がなくてつまらない。
まとまりすぎていて面白みに欠ける。

最近、少し思うことは、「若い人には、思い切って大胆な柄でもいいんじゃないだろうか」です。「柄・柄・柄の着物もいいんじゃないかなぁ。」
年配には多い柄はいいと思いませんが・・。
「またたくさん柄を描きたい。隠れてしまっても飾って綺麗な柄を描きたい」
そんな昔の想いがちょっと戻ってきました。

最近、そんな私の気持ちに合わせてくれたかのように、昔作った柄をもう一度作って欲しいと依頼がありました。


「椿」


以前に作った柄は下図や作った時の記録を残しているので、そのままなぞれば理屈では同じものができます。
でも、どういうわけか、初めて作った時の勢いや「ああしよう、こうしよう」と迷いも含めた制作の思いを忘れていることがあって、最初よりいい物がてきないことが多いです。
この着物は確実に5年以上は前です。10年近く前かもしれない。
制作の思いも、作り方も今とはずいぶん違います。
幾何学模様と色の変化とに凝っていた時期のものだから、かなり大胆です。(写真ではうまく写っていませんが・・・)
こんな、大胆なもの作っていたんだなぁ(無謀なもの作っていたんだなぁ)

小さく見えますが花もかなり大きめで、形も雑。
着ることを最優先させている今の私に、同じ大胆なものが作れるのかどうか・・・。実はかなり不安があります。
「本当に作っていいのだろうか?」
それでも、「染めること・作ること」を再考するように言われているようで、どこかでちょっとワクワクしているのです。

昨日から、下図を写しなおす作業を始めました。
同じ下図をそのまま生地に描けばいいのでしょうが、少し変えてもいいと許可をもらっているので、基本的なところはまったく変えず、花の形を整えたり、昔の制作意図を思い出したり、の下図描き直しです。
当時の私と対面しているようで、なんとなく変な気分。

無駄な線・柄、いっぱい描きます。(楽しみます)
前よりいいのが出来上がりますように。(重い柄・若い人向けの派手目の着物依頼に感謝・・・)

追記・・・調べてみたら、平成17年でした。今から7年前。




 友人が送ってくれた猫画像。
友人家の猫君たち。
連絡があるたびに、数が増えているような・・・・。
現在、5匹。(うちのヨナ・ヒナちゃんみたいのがいつの間にか増えているなぁ)