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群青の間
石川県の伝統工芸を部屋に取り入れて、他と区別した独自の企画をされているそうです。
これまでにも、九谷焼や水引細工の新しい作家さんを取り上げ、今回は加賀友禅。
さて、上記写真の「群青の間」 この群青色の壁を背景に、今までにない「独自の加賀友禅花嫁のれん」の依頼です。
すごくワクワクする企画です。
私は大阪出身で、金沢に来てこの仕事をするまで、結婚式に飾る「花嫁のれん」の存在・風習を知りませんでした。
もちろん、染めの仕事を始めてから、昔の花嫁のれんを展示物として何度か観た事があります。
それは、ただ展示品として柄を見ていただけで、いざ染めようと思うと、全然頭の中は真っ白。柄も何も浮かびません。
「花嫁のれん」とは?
石川県を中心に北陸各地で見られる、嫁入り道具の一つ。加賀友禅で仕立てられ、上部には実家の家紋が染め抜かれている。のれんは婚礼当日、婚家の仏間の入り口に掛けられ、花嫁はそれをくぐって仏壇に参ったのち、結婚式に臨む。(Wikipedia より)
それで、まずは、金沢市片町にある老舗呉服屋さん「ゑり華」 さんで実物を見せてもらい、寸法や具体的にいろいろ訊いてきました。
寸法 (ゑり華さんで測らせてもらった寸法)
手描きでちょっと見にくくてすみません。
着物反物の生地巾をそのまま使って、5巾。
横 (生地巾×5) 180~190cm 4尺7寸5分~5尺
縦 170~180cm 4尺5寸~
二巾と四巾に上から 約26センチ(7寸 )下に紋が入る
紋の直径 約20cm
上から43.5cm(1尺1寸5分)まで、5巾を縫い合わせる。
それより下は、生地端の耳のまま。
上部分はのれん棒を入れるため三折り、 生地は7.5cm(2寸)ぐらい
裾は三折り 生地は3.8cm(1寸)ぐらい
上からだいたい3分の一ぐらいは濃い色のものが多いみたい。
これは決まりはないようです。
かなり大きい。
180cm・・着物1枚総柄って感じです。
季刊「銀花」第141号(2005年春号)に
特集が組まれていて、昔の素敵な柄が載っていたので、少しその本から写真をお借りします。
緻密で繊細ですね。
ゑり華会長の花岡さんの文章もこの特集号に載っていたので、それから少し引用させていただきます。
加賀のれんの種類
外のれん(日常的に使われるのれん)
内のれん(部屋のれん)
その他(半のれん、商業のれん・・)
花嫁のれんは、婚礼に用いる内のれん。
嫁入り道具の一つとして実家で誂えたものを、婚礼当日、嫁家先の座敷の鴨居に下げ、花嫁はそれをくぐって仏間に入り、ご先祖へのあいさつをする。
その後は新夫婦の寝間の入り口に一週間掛けられ、その間に親戚の女性たちが嫁入り道具を拝見に訪れ、祝い膳を囲んで夫婦の行く末を祝う。
外されたのれんは、箪笥や長持ちにしまい込まれ、その後取り出すことはほとんどない。
布地
明治初期までは細河内と呼ばれる高級薄手木綿。
その後、紬・縮緬・紋綸子・塩瀬・羽二重と多様化
(縮緬と限ったわけじゃないんだぁ・・)
ゑり華会長の花岡さんの文章もこの特集号に載っていたので、それから少し引用させていただきます。
加賀のれんの種類
外のれん(日常的に使われるのれん)
内のれん(部屋のれん)
その他(半のれん、商業のれん・・)
花嫁のれんは、婚礼に用いる内のれん。
嫁入り道具の一つとして実家で誂えたものを、婚礼当日、嫁家先の座敷の鴨居に下げ、花嫁はそれをくぐって仏間に入り、ご先祖へのあいさつをする。
その後は新夫婦の寝間の入り口に一週間掛けられ、その間に親戚の女性たちが嫁入り道具を拝見に訪れ、祝い膳を囲んで夫婦の行く末を祝う。
外されたのれんは、箪笥や長持ちにしまい込まれ、その後取り出すことはほとんどない。
布地
明治初期までは細河内と呼ばれる高級薄手木綿。
その後、紬・縮緬・紋綸子・塩瀬・羽二重と多様化
(縮緬と限ったわけじゃないんだぁ・・)
ほんの一週間から10日使うためにだけ作られた花嫁のれん。
意匠をこらせて、娘の幸せを願い送り出す風習。
なんて贅沢なんだろう。
最近の多様化した結婚事情からみると、ずいぶんかけ離れていて、これもまたすたれゆく文化なのかなぁ。(ちょっと寂しいけれど着物も同じ・・・。)
今、下図が出来た状態で、7月から生地にとりかかります。
明日、下図までの経過報告をして、途中途中をブログに載せることができたらいいなぁと思っています。
意匠をこらせて、娘の幸せを願い送り出す風習。
なんて贅沢なんだろう。
最近の多様化した結婚事情からみると、ずいぶんかけ離れていて、これもまたすたれゆく文化なのかなぁ。(ちょっと寂しいけれど着物も同じ・・・。)
今、下図が出来た状態で、7月から生地にとりかかります。
明日、下図までの経過報告をして、途中途中をブログに載せることができたらいいなぁと思っています。