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2012年2月7日火曜日
工藤直子詩集
今年に入ってから雑用が多くて、落ち着かない日が続いています。
ブログの内容も考えている余裕がなかったので、今日は、工藤直子詩集の中から、詩を4篇、抜書きします。
ちょっと気持ちが落ち着かなくて、後ろ向きな時に、ゆるゆる少し目の前を暖かくしてくれる詩たちです。
やさしいひらがな。
工藤直子詩集(くどう なおこ)
2002年 ハルキ文庫 出版
Ⅰ 地球いろいろ
Ⅱ 生きものいろいろ
Ⅲ のはらのみんな
Ⅳ こどものころ
Ⅴ でんせついろいろ
Ⅵ こころいろいろ
6章に分かれた、109編の詩集です。
(Ⅵ こころいろいろ から)
時間
はたけに、野菜の芽が出た
2センチほどの双葉でバンザイして
となりの杉に手をふっている
わたしの短い「じかん」と
あなたの長い「じかん」が
いま ここで出会いましたね
というように
花
わたしは
わたしの人生から
出ていくことはできない
ならば ここに
花を植えよう
わからん
手を のばしてみる
その手の 指さすむこうに
なにが あらわれるか・・・・・わからん
足を踏みだそうと 宙に浮かす
その足が 着地する世界は
わたしを どこに導くか・・・・・わからん
それが まったく わからんので
それが まったく わからんからこそ
まず 手をのばし 足を踏みだす
「わからん」が原動力
また あいたくて
さよなら三角
またきて四角
またあえるね と
うたってた
さよなら春 さよなら夏
さよなら秋 さよなら冬
さよならを くりかえし
さよならを つみかさね
また あいたくて なにかに
きょうも あるいていく
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