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2011年12月18日日曜日

雪その後  猫の気持ち



一昨日降った雪は、昨日の朝、市内で5cm程積もり、昼ごろには道路に雪もなくなりました。
我が家の屋根は少し傾斜があり、雪が積もると屋根の雪がすべて玄関前に落ちます。
道路の雪が5cmでも、家の前だけ10cmぐらい。
雪が来たなぁ・・・。これからだ。

 
週末は家族がみな家にいるので、2~3日前に紹介しました
「あっちの女こっちの猫」佐野洋子画文集から、(うちの猫の気持ちを)抜書きします。



どうかやめてほしい。
おれに優しい気持ちが
小さいしゃぼん玉のように
ブチンプチンと湧いて来た時に、
急にけとばすのは。
ただ、すり寄っていっただけなのに。
「ごはん食べたばっかでしょ」
・・・・人はパンのみに生きるにあらず。
どうかやめてほしい。
やすらかな死に突入するような
寝入りばなを、むんずとつかんで
はらわたごと抱きしめるのは。
そのうえ、
「少しはダイエットしたら? 猫より狸じゃない」
なんて言うのは。


うん。うちの週末はいつもこんなです。特に冬になると、猫はいつも誰かに抱かれています。
太いなぁって言われながら・・・。


そして、やはり2~3日前に紹介した本。
小川糸さんの「喋々喃々」
「食堂かたつむり」と同じく、食の描写がやたらと多い。
本当においしい小説です。(恋愛小説だから、ちょっと表現が違うか・・・)

その中で着物について主人公の会話 を抜書き。

「・・・・(前略)・・、木綿のきものもいいけど、絹のきものも素敵だなぁって、さっき、ここにあるきものを見てて思ったのよ。それこそ絹のきものなんて、お蚕さんからのたまものだもの。最近は、国産の良質の絹なんて、ほとんどなくなっちゃったけどね。昔は農家さんがみんな家で育てていたのに」
「だけど私は逆に、最近は、木綿の方が今の環境に受け入れられやすいかな、って思っているんです。昔の絹のきものは確かに素敵なものが多いんですけど、いざ着るとなると、浮いてしまうことがあるし、いつか、洋服感覚で普通に着られる、ひめまつ屋オリジナルの木綿の反物が作れたらいいな、と思っていて」
(本文P225より)

絹を触っていると(染めていると)、もしくは、昔の絹の着物を見ていると、すごくいいなぁって、幸せな気持ちになります。
作り手としては、絹の素材が大好きで、もっと広く絹に触れてもらいたいと思うのですが、自分が着る立場になったら、この台詞の思いにぴったりそのまま共感してしまいます。

「いざ着るとなると、浮いてしまう」

特に友禅など礼装は、普段の洋服感覚とは違うので、着物に慣れない人には、違和感があるでしょう。
金糸銀糸のきらびやかな帯も、派手で浮く気がすると思います。
木綿や紬などの素朴な感覚の方が気持ちに寄り添います。
織はいいなぁって・・・。
このギャップにどうしたらいいのか迷ってしまいますね。


とりあえず、いろいろ迷いや悩みは結論を先延ばしにして、今日は予定通り年賀状の図案が出来て、1つすべきことが片付いたかな。
年々、年賀状作りが苦痛になっています。(絵がかけない。下手。)
あまりいい図柄でなくても、形になったら良しですね。
帯揚げも彩色が終わったので、人形のミニチュア着物でも作ろうかな。
できたら、年内に仕上げて、お正月に縫えたら・・・・(無理だぁ・・・)

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