もう少しこの過ごしやすい気候が続いてくれるとうれしいのですが、暖かすぎるのもなんだか不安になります。
3日間、七五三の着物について書きましたが、「アンティーク着物」という言葉を少し古い着物と言う意味で簡単に使っていました。
「アンティーク着物」の定義を調べてみると、「戦前(大正から昭和初期ぐらいまで)の着物で状態がよく充分着用できる着物」となっていました。
ご紹介したSESAMEの写真がいつ頃のものかはわからないので、訂正させていただきます。
昨日の文章の中で使いました、亀甲・青海波・雪輪などの柄は、比較的一般に知られた形なので説明しませんでした。
今日は、よく知られている柄を文章と形で再確認したいと思います。
説明文は、いつも同じ本の引用で申し訳ありませんが、「きもの文様図鑑」婦人画報社刊です。
鱗文(うろこもん)
地と文様の三角形が交互に入れかわって、構成される幾何学文様です。
魚の鱗に似ているためこの名があります。
小紋柄や地紋に用いられ、また能歌舞伎の鬼女や、蛇の化身の衣装に使います。
鱗形の文様を、女性の厄除けとして、身につける風習があります。
亀甲文(きっこうもん)
亀甲花菱
正六角形の幾何学文様です。亀の甲に似ているのでこの名があります。
めでたい柄として平安時代から有職文様とされ、礼装用から絣にいたるまで、広く用いられてきました。
枠内に花を入れた亀甲花菱をはじめ、亀甲繋ぎ、子持ち亀甲などと多数あり、家紋もあります。
青海波(せいがいは)
波文の一種です。
同心円を互い違いに重ね、円心円の一部が扇形状に重なり合った、幾何学文様です。
起源は古くすでに人物埴輪の衣文に見られ、陶器や蒔絵、舞楽装束や能装束、小袖などに用いられてきました。
現代では、きものの染模様や地紋などに広く使われます。
雪輪(ゆきわ)
古典柄の下図集より雪輪の中にさまざまな模様を入れた例
雪文様のひとつ。
雪の結晶に見られる美しい六角形の輪郭を、円形に描いた線文様です。
雪輪の中に文様を入れたり、雪輪を文様の区切りに用いたりもします。
平安時代からあり、能装束にも見られます。
振袖、留袖、小紋、帯などに、幅広く用いられます。
比較的よく知られている4つの柄を取り上げました。
形がわかりにくいかと手描きで横に並べましたが、雑な線は許してください。
文章で説明されると、かなり古い時代から使われていた模様だということに驚きます。
古典柄を考案したのは、いったいどんな人だったのでしょうね。
今に至るまで長い長い間、形を変えながらも使用され続けること等、想像もしていなかったでしょう。
最近になって、古典柄ってすごいと実感しています。(いまさらなんですが・・)
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