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2011年10月4日火曜日

牛首紬のテーブルマット



9月初めから染めていた牛首紬のテーブルマットが仕上がりました。
上の写真は柄のアップです。

今日は、その製作過程を写真で紹介します。



 上  牛首紬の横糸
下  浜縮緬の横糸


上の写真は、生地の端からとった牛首紬の横糸と、普段使っている生地の浜縮緬の横糸の比較です。
牛首紬は、とても高価な生地なので、なかなか染める機会がなく、今回初めて染めさせていただきました。

ちょっと写真ではわかりにくいですが、牛首紬の横糸は光沢のある糸で、太くてとてもやわらかいです。

牛首紬の説明ページ
http://www1.harenet.ne.jp/~psbfan/ushikubi_tsumugi.html



①下絵にそって 糸目糊置き

② 彩色


③地染め直後
まだ、柄の部分に糊がついています。


④染め上がり


以前にもご紹介しましたが、上4枚の写真は友禅工程です。

地染め直後と染め上がり写真は全然うまく撮れなくて、柄がはっきりしていないし、地色も実物とはずいぶん違います。
3枚目は赤くなっています。
画質調整でなんとか雰囲気だけでも出ないかなぁと色調節をしてみたのですが、本当に染めの微妙な色合いは出ませんね。

紬一般に言えることですが、縮緬と比較して、生地に糊分がより残っていて、地入れや染めに注意が必要です。
糊の強い生地は、色が入りにくかったり、染料の浸透具合が部分的に違ったりします。

今回の牛首紬は、地入れをしても、生地がすんなり均等に水を吸収して、彩色まで本当にスムーズに進みました。
だから、染め上がって乾いた時に、まさか糸目糊の際の地入れのカタが、くっきりと出るとは思いもしませんでした。
③の写真で柄の周りにもやもやと雲のようにムラになっています。(わかりにくいですね)

私の地入れミスです。
せめてもう少し注意して水カタがわからないようにぼかすべきでした。反省。

当初、地色は紫1色ですっきり仕上げる予定だったのですが、急遽予定を変更して、波型の模様を地色につけることになりました。
そして、最終的に仕上がったのが④の写真です。

単色ですっきりの方が綺麗なのか、地色に柄が入って立体感が増した方が複雑で綺麗なのか、好みは人によって分かれるかもしれません。

友禅の技術的なことに関しては、どうしても専門用語が出てしまいます。
以前書きました、「友禅工程」を参考にして下さい。

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