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2013年2月28日木曜日

落款印

新しく落款印を作りました。

普段、着物や帯など自分の作品には染料で落款を染めています。

落款登録をして使い始めた時、なんだか気恥ずかしくて、仕事以外の小物製作には落款を入れていませんでした。
すごく偉そうな気がして(自己主張が強すぎるようで)、何でも簡単に落款をつけるのに抵抗がありました。

でも、何がきっかけだったかわからないのですが、「落款は自作のサインであって、その品物に私が責任を持ちます」という印だと気がついたのです。
よくよく考えたら当たり前のことなんですが、これが結構重くて、いい加減な仕事をしてはいけないなぁと、痛感しました。
それから、どんな小さな小物にも落款を入れることにしています。


 普段使っている落款

これは、加賀染振興協会に登録している落款で「加賀友禅作家  宮腰一恵」の印です。
加賀友禅の落款帳にも載っているものです。

着物や帯などに落款を入れて、さらに検査に合格すると加賀友禅の証紙を貼ってもらえます。

証紙を貼ってもらうにはいろいろ決まり事があって、小物や、 素材が絹100%でない場合、適用外だったりします。


今回、証紙適応外の品物を作っていて、どうせなら落款も染めではなくて、新しく朱肉を使う落款印を作ろうと考えました。
加賀友禅にこだわらずに作った品物に対して、振興協会に登録している落款とは違った自分の印を捺す。
分けて考えるのもいいかも・・・。

そして、

 印刷屋さんに相談して作ってもらった新しい落款印


書道はまったく門外漢なので、何体か全然わかりませんが、判子によくある字体です。
枠に少し切れ目をいれてもらいました。

出来上がった印鑑に朱肉をつけて、ちょっと緊張して初めて捺す瞬間、結構うれしい。
「おお、なんだか作家先生みたい」
ちょっぴり偉くなった気がしなくもない。

これから、登録落款と、この新しい落款印と、併用しようと思っています。

「新しい印」の方もよろしくお願いいたします。

2013年2月27日水曜日

ウィングド・ウィール心斎橋

大阪心斎橋にある紙屋さん 「ウィングド・ウィール心斎橋」に行って来ました。

素材にこだわった封筒・カード・便箋が並ぶとってもお洒落なお店です。
 http://www.winged-wheel.co.jp/


名刺に印刷されたお店の外観


きれいな無地の便箋封筒がたくさん並んでいて、柄が印刷された物もたくさん。
その中で迷って迷って購入したのが、


 繊細な花のスケッチ柄ポストカード


 名刺サイズのカード



 表と中の色が違う封筒
動物柄のカード


 
 お店の紹介ちらしも凝っています。


 両面印刷で、上が白い表・下がクラフト紙の色の裏

封筒の形をしていて、折り曲げると、
 
上が表面で下が裏面
名刺が入る封筒サイズ

この封筒の形のちらし、 とってもお洒落で、ついつい手にとって持って行きますよね。
使えるかも・・・。


2013年2月23日土曜日

コップのフチ子 

どうしてネタに走るのか・・・・。また、ガチャポンを買ってしまいました。

今度はコップのフチ子 ピーチ (全6種 +シークレット1種)
200円で出てきたのは、「乗り越えフチ子」


 正面から


 後姿


 横から

身長4cmぐらい。
微妙なバランスでコップのふちにつかまっています。
イヤリングしていたり、白いパンツをはいていたり、細かいところまでこだわった丁寧な造形。
後姿のまぁるいお尻が色っぽい。
紅茶の後、コーヒーカップを乗り越えようとして、バランス崩してカップの中に落ちました。

「なんでしずかちゃんがあるの?」(ドラえもんのしずかちゃん)
「邪魔なだけ・・・。無駄・・・・。」
息子の受けは悪かったのですが、ちょっとかわいいよ。



いっしょに買ってきた クマさんパン
たくさん並んでいた中で、この子が私を呼んでいた・・・

ちょっとした浪費・・・楽しいからいいか・・・

明日から3日程、大阪に行きます。
向こうは晴れているかな? 雪じゃぁないよね。

2013年2月19日火曜日

半襟の糸目糊  粘土うさぎ

最近、仕事以外の雑用が多くてなんとなく落ち着かない日々です。
ブログも更新が遅くなりがちで、ここ1~2ヶ月の間は、3日ごとぐらいの頻度になるかもしれません。

しばらく半襟の染めをしていなかったのですが、依頼があってまた数柄作ることになりました。
今日は糸目糊が仕上がったので、1枚だけちょっと画像を載せてみます。

 胡蝶蘭の柄

糸目糊の輪郭線です。
これから、その糊の内側を彩色します。
半襟に関しては、コスト上、地色を染めずに 白地のままで仕上げることが多いかもしれません。
胡蝶蘭を白い花で仕上げたいので、これは地色を染めようかなぁ。


そして、話題は変わりますが・・
娘が部屋の掃除をしていた時に出てきた作りかけの粘土細工。
「捨てようと思ったけれど、色塗ったら可愛くなった」 って見せてくれました。


4~5cmぐらい(?)
ちょうど帯留めサイズ。
裏を平らにして帯留め金具をつけたらおもしろそう。
くれるそうなので、また時間が出来たらやってみよう。
でも、粘土の帯留めってどうなのかな?使えるのかな?

2013年2月16日土曜日

読書  苦戦中

 「水死」 大江健三郎著
講談社文庫

久しぶりに大江健三郎さんを読みました。
最近、読みやすい本ばかり読んでいたので、かなり読み終わるまで時間がかかってしまいました。
頭使っていないなぁ。
どうもテーマの重い本が読むのがつらくなっています。
もう一度、大江さんの他の本を 読み返してみようかな。



 そして、75歳の芥川賞。
黒田夏子さんの「abさんご」

まだ読み始めたばかりですが、
何故、この人が芥川賞なんだろう。
芥川賞の位置づけが新人登竜門というイメージなんですが・・・・。
どうみても熟練した作家さんです。

読み始めて まず驚いたのが文体。
横書き。
そして、簡単な漢字がひらがなで書かれています。
句点も少なくて、一文が長め。
普段、漢字って当たり前に使って当たり前に読んでいますが、ひらがなで書かれていると、頭の中でかな文字を漢字に変換してから読み進めていきます。これが実に面倒くさい。
そして、その作業が漢字のありがたさを実感させてくれます。
まるで古典文学を勉強しているみたいで、先程の話じゃないけれど、最近頭を使っていないのを認識させられました。
言葉をすごくすごく良く知っている人で、そして表現が美しい。

まだ途中で、何も言えませんが、一度さっと読んだだけじゃあ、何もわからないかも・・。

この文章、ハードルが高いなぁ。
決して売れる小説ではないでしょう。
誰にでも受け入れられる小説でもないでしょう。
でも、このゆったりした時間がなんて心地いいんだろう。
もっと私に知識があれば、もっと豊かな世界が広がるだろうなぁ。

とりあえず、途中で挫折しませんように・・。




今日のいただきもの
いちご・デコポン・りんご
そして、かるかん饅頭

果物の赤・オレンジ、いっぱいテーブルに並べて、しあわせー。

2013年2月12日火曜日

フライング バレンタイン

今日は娘がチョコを手作りしていました。
「まだ12日だけれど、可愛く出来たので、みんなにあげる」って、





もちろん、我が家のアイドル 「ヨナ・ヒナ」ちゃんチョコです。

「さて、どこから食べる?」
「誰が食べる?」

「食べられないよねぇ」
「とりあえず、バレンタインまで、取っておこうか・・・」

それにしても、うまいなぁ・・。

ちょっとおしゃべりを

昨日、用事があって、同業者(加賀友禅の作家さん)のお宅にお邪魔しました。
玄関先で失礼するつもりが、工房にあがりこんでおしゃべりすること3時間・・・。

同業といっても個人的なお仕事なので、普段横のつながりはほとんどありません。
たまに会などで同席することはあっても、社交辞令がほとんど。
お名前とお顔が一致しない人の方が多いかもしれません。

昨日は、染めの話をし始めたら止まらなくなってしまいました。
初めは、近況など遠巻きに話していたのが、染めの技術的なことになったら、前に身を乗り出して一気に距離が縮まります。
染料の話・糊の話・友禅の現状・・・・などなど・・・・。

よく、技術的なことで「企業秘密」って言いますよね。
技術を身につけるのに、それぞれが時間をかけ努力し、それで仕事としてお金をいただいているのだから、当然無遠慮に技術上の質問をしていいとは思いません。

でも、あくまで私個人の思いですが、秘密にして独占することで(技術を囲い込むことで)損する部分もあると思います。
それぞれがそれぞれの技術を提供しあえれば、お互いの勉強になり知識が増えます。
そして、秘密にしなければいけない技術なんて、なんだかたかがしれているような。(業種によってはあてはまりませんが・・)
私にとって大事にしたいものは、発想であったりデザインであったり何を表現したいのかの「何」の部分ですから、技術はそのための手段にすぎない。

昨日おしゃべりした作家さんからたくさん技術的なことを教わりました。
本来、このような形で切磋琢磨できれば、いっしょに情報交換しながら先に進めるのですが、みなそれぞれ考えが違うので、なかなか難しいです。

思わず新鮮な思いをさせていただきました。

今日は画像なしで、ちょっとだけ真面目な話でした。



2013年2月9日土曜日

刺繍

今日は黒留のほかに刺繍をお願いしていた半襟が仕上がってきました。
まるでタイミングを合わせたみたい。

 黒留(礼装)用に白い刺繍(金糸と)


 柄をアップ

1月に購入した半襟の作者にお願いして、先程アップした黒留用に塩瀬生地で同じ柄を刺繍していただきました。
過去ブログhttp://sorakara11.blogspot.jp/2013/01/blog-post_12.html

襟元が真っ白よりも、同じ梅柄が刺繍してあったら、きっと綺麗だろうな。



そしてこれとは別に、友禅の上に少しだけ輪郭を刺繍していただきました。


 椿柄の半襟







刺繍部分のアップ


染めに刺繍をすればどんな風になるだろう。
もちろん京友禅では当たり前に使われているのですが、実際にどんな感じで依頼すればいいのか、よくわからなかったので、お任せでお願いしました。
もともと刺繍を意識して染めたものではなかったので、刺繍の入る余地はあまりなかったのかもしれませんが、細い細い金糸で花びらの輪郭をとっていただきました。
そして、花の匂い (おしべ・めしべ部分)の刺繍。ちょっとした間の取り方が柔らかい。
微妙な差ですが、輪郭をとってもらうことで、少し上品になり、厚みが増した気がします。
椿の葉のつやつや感・立体感も綺麗。

これなら、振袖にも使えそう。

もう少し先になりますが、またお願いしようと思っています。



黒留袖

去年作っていた(いつ頃だったかな?)黒留袖が仕立て上がってきました。

 裾模様


 前柄


 後柄


柄アップ


黒地等地色が濃い色の場合、写真にとると柄色が白っぽくとんでしまい、綺麗に色が出ません。
染めの微妙な色を出すのは難しい。(いつも同じこと言っていますね)

この着物は 自分用に作ったのでいろいろと試しています。
私自身が派手な人間ではないことと年齢を考えて、渋めで色を入れないモノトーン調に、アンティーク風にを意識しています。
礼装用の留袖なので、柄は古典柄風梅と松。
古く感じないように、できるだけ柄の周りは黒地色を入れ、枝の動きを出す。
松はモスグリーン(黄色っぽい緑から藍青っぽい緑)の濃淡。
松の周りは自分でぼかしを入れたのですが、この部分は専門家の染屋さんにお任せした方が綺麗に仕上がったかも。(反省・・)
どの部分をお任せして、どの部分を自分で細工するか、難しいところです。
うまく頼めないのが難点です。・・・ついつい自分でやってしまう・・・

黒留の黒は綺麗だなぁ・・。









2013年2月7日木曜日

携帯ストラップ

ずっと携帯を持たずにきたこともあって、どうも私はストラップや飾りに疎いところがあります。
携帯を買った時、家に何かないか探したけれど適当なのがみつからなくて、娘がガチャポンでとった筍のストラップをつけていました。
携帯の長さよりも長く、鮮やか緑色。これなら目立ってなくさない。

最近しっかり携帯の扱いに慣れてきて、そして気づいたこと。
携帯に慣れても慣れなくても、私は「携帯すること」に慣れないようです。
しょっちゅう、持っていくのを忘れる。どこに置いたかわからなくなる。
固定電話から自分の携帯に電話して、着信音で置いた場所を探しています。

今日、「もう1個ストラップをつけよう」って、何を血迷ったのか、今度は私がガチャポンしてしまいました。(なんでガチャポン?)


そして、新しい私のストラップがこちら・・・・

 えりんぎ君です。

右が前からつけていた緑の筍。


「うわぁ、きもぉー」 「怖いー」
「鍋の材料そろえるつもり? そんなストラップつけている人いないよぉ・・・」 (娘の反応)

どうも評判悪そう。

眉間の深いしわ、オールバック・リーゼントに 前髪2本ちょろりっ。
頬骨張って、鼻高いんだぜぇっ。

けっこうこの不気味さが気に入っているんだけれど・・・ないかなぁ?・・・・

受け狙いは関西人の特質でしょう・・・。


(追記) 
息子の反応
「わぁー、怖っ。絶対、変」
「女子力、低ぅー」
「きのこなんて信じられん」 (彼はきのこが嫌いです)
「煮物かぁ?」
散々馬鹿にされました。
・・・・・・、でも、すぐみつけたでしょ。・・・・・

相方の反応
・・・・無言・・・・(顔が笑っている)・・・・


ちなみに、このガチャポン 「ヤンキノコ」って言うらしいです。6種類あるとか・・・
「マッシュルーム欲しいなぁ。」って言ったら、「1個で充分」って声をそろえられました。

 久しぶりの猫画像
ずっと丸くなって寝ています。(時々お腹を陽にあてて・・)

2013年2月6日水曜日

ほっと一息ついて・・

昨年末から昔の着物を染めていて、昨日やっと彩色が終わりました。
予定では、1月初めぐらいに終えるつもりが、2ヶ月近くもかかってしまい、あせりやら思い通りにできない苛立ちやら、昨日から終わった後の脱力感が半端ではない。



前に写真を載せましたが、以前作った着物


着物全面を糸目糊で区切って、地色を染屋さんに出さずに全部自分で彩色しています。
この全部総彩色ってのは、思っている以上に大変。

仮縫いした生地で柄を合わせていますが、本仕立てすると、どうしても襟の部分が 合わなくなります。
小紋の大柄なもの(大紋になるのかな?)は柄が合わなくてもおかしくないので、この着物も着てみると柄が合っていなくても違和感はないでしょう。

でも、とにかく時間がかかることと、何度も伸子針を張替え張替え作業するので、糸目糊や生地にかなり負担がかかります。
初めて作った時は、まだまだ若くて、そういったいろいろなことが気づきませんでした。
今久しぶりに作ってみて、いろいろとむちゃなことしているなぁと、この2ヶ月あきれていました。

色合いは写真でみるよりももう少しグレーがかっていて落ち着いた着物です。
そしてパステル調がとても優しい。
この甘い色あいも、今の私には出せないかも・・・。

以前作った時の下図の拙さを少し修正して、できるだけ色は当時のものに近づけるように意識して、今は、水元などで余分な糊や染料を落とした後で、ムラなく無事に仕上がることを望むだけ。
難物になりませんように。





2013年2月4日月曜日

内緒で

先日娘の部屋から移動したアルバム(捨てる予定をもらってしまった写真アルバム)から、ちょっと内緒で写真を紹介。
お友達を撮った写真は出せないので、あまり見せられませんが・・・。


 これなんだろう。
「NARUTO」 (週刊ジャンプ)のキャラ?(ネジだっけ?違うかも・・)
作ったのか、何かの付録か、おまけか




 ゆでたまご・・食べる前に・・
・・・(涙)・・・



 ご近所の猫



ずいぶん前の写真です。
娘が中学生の時のもので、関心が多方面に向いています。
特に友人を撮った写真は、視点がユニークなので出したいのですが、お見せできないのが残念。

いろいろ学んで技術を習得すると、とても上手になり表現の巾も広がりますが、子供の何も考えていない楽しんで描く絵が、力強かったり下手ウマだったり、上手な絵よりもインパクトがあったりします。
「下手だなぁ。でも、これすごく楽しい。面白い。」
そういった物たちを観るのが大好きです。
(あっ、一般論で、娘の作る物たちの話ではありません。・・・ )

 
 
 人形展のDMを送っていただきました。




第7回 和の創作人形
倉敷ひいな~雛遊~展

2013年2月23日(土)~3月3日(日)
ギャラリー十露 本館
http://plaza.rakuten.co.jp/kurasikihiina/


倉敷は遠くて観に行くことができませんが、球体関節人形が並ぶのは壮観でしょうね。
お近くで興味のある方は是非ご覧下さい。
行けない私に感想などいただければうれしいです。